北海道稚内市の道立稚内商工高校(川崎博正校長)2年の男子生徒(16)が携帯電話サイトの掲示板に他の生徒を中傷する書き込みをしたとして学校から注意された後に自殺した問題で、北海道教委は2日、教職員が「死ね」「アホか」などと発言した事実はなく「対応は基本的に妥当だった」とする報告書を公表した。
生徒は7月20日、教職員から無期停学処分を通告され自殺を図り、8月4日に死亡した。先生から「お前の罪は重い。死ね」「アホか」などと言われたとの書き置きが自室に残されていたため、父親が学校側に事実確認を求めていたが、校長は否定していた。
道教委は学校側の対応に問題がなかったかどうか、生徒を注意した教職員6人のほか、校長や教頭から事情を聴いたところ、全員が「死ね」などの発言を否定。「生徒の自殺という痛ましい結果となったが、配慮を行った上での指導だった」と結論づけた。
報告書について生徒の父親は「道職員が道職員を調査しただけで、校長から説明されていることと同じ。人の命を扱っている内容とは思えない」と話している。【千々部一好、金子栄次】
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