小高病院存続ピンチ 常勤医2人が退職へ 南相馬

 常勤医師がわずか4人となり、地元の開業医が夜勤当直に協力している福島県南相馬市立小高病院(同市小高区)で、来年3月末までに医師2人が退職する見通しとなったことが3日、分かった。医療法は病院に常勤医3人以上の確保を義務づけており、医師が2人に減ると病院としては存続できなくなる。

 医師確保を要望するため同日、福島県庁を訪れた渡辺一成市長が明らかにした。市長によると、99床ある同病院の常勤医は現在、内科2人、外科、眼科各1人。副院長でもある内科医が今月末で退職することが決まっていたが、眼科医も来年3月末に退職する可能性が強まった。

 医療法は、病院に「ベッド20床以上、常勤医3人以上」を義務づけている。欠員を補充できず、病院の条件を満たさない場合は有床診療所への規模縮小を迫られる。

 渡辺市長は「最悪の場合、19床の有床診療所と80床程度の老人保健施設を複合した施設に変えざるを得なくなる」と語った。要望書を受け取った松本友作副知事は「県立医大と協力し、医師確保にしっかり対応したい」と述べた。

 市は6月、小高病院と市立総合病院(同市原町区)で医師不足が深刻化しているとして「非常事態」を宣言。現在、市内の開業医14人が小高病院の夜勤当直に加わっている。
2008年09月04日木曜日

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