今年2月、海上自衛隊のイージス艦と漁船が衝突した事故の海難審判が4日から始まり、イージス艦側の衝突時の当直責任者は、「漁船が右に曲がったことで危険が生じた」と主張しました。
この事故は、今年2月、イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」が衝突し、漁船に乗っていた親子が行方不明となり、その後、死亡認定されたものです。
4日、横浜海難審判庁で開かれた第1回審判では、「あたご」の艦長だった舩渡健1等海佐(53)や、衝突時の当直責任者、長岩友久3等海佐(35)ら5人が、刑事裁判の被告にあたる「指定海難関係人」として、出廷しました。
4日の審判で船渡前艦長は、「責任を感じる」としながらも、「我々の意見と異なるところがある」と、衝突の経緯について争う構えを示しました。
また、当時の当直責任者の長岩3等海佐も「衝突のおそれはないと認識していた。清徳丸が右に曲がったことで新たに危険が生じた」と主張しました。(04日11:27)