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「高音質」、「高速度」、「低価格」―。
日本発の通信技術であるPHSのメリットを活かし、日本初のモバイルデータ通信定額制サービスや音声通話の24時間定額制サービスを実現してきた株式会社ウィルコム。
最近では超小型通信モジュール「W-SIM(ウィルコムシム)」の開発を通じ、モバイルPCなどのデータ通信環境の進化を推進すると同時に、日本初のWindows Mobile搭載オールインワン型携帯スマートフォン「W-ZER03」や次世代を見据えた革新的なモバイルコミュニケーションマシン「WILLCOM D4」を発表するなど、移動体通信の新たな可能性を“加速度を増して”拡げている。
そんな同社は、ここ数年、新しい管理業務システムの構築に向けたプロジェクトに取り組んでいた。まず、データベースの基盤を形成する人事情報の一元化を目的に「SCAW人事管理システム」を導入。その後、従来紙で行っていた就労管理業務のペーパーレス化と効率化をめざし、Web就労管理システム「JobCubic Time for SCAW」もあわせて導入した。
今回の新管理業務システム構築の背景や「SCAW人事管理システム」「JobCubic Time for SCAW」の選定理由、プロジェクト運営、そして今後のSCAWへの要望や展望などについて、人事部長の桑野直氏、システム統括部長の熊井勉氏、システム統括部管理システムグループ係長の鈴木正浩氏にお話を伺った。 |
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「JobCubic Time for SCAW」とは
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NTTデータセキスイシステムズが開発・販売しているWeb就労管理システム。
1.優れた操作性、2.すばやいレスポンス、3.コンプライアンス対応(内部統制、36協定等)
の3つを主な特徴とし、「SCAW人事管理システム」とのシームレスな連携により、人事・給与・就労管理のトータルソリューションをご提供します。 |
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■株式会社ウィルコム
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事業内容: 電気通信事業
住所:東京都港区虎ノ門三丁目4番7号
資本金: 50億円
従業員数: 1037名(2007年4月)
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■システムもスタッフも、「信頼感」と「フィット感」を重視して選定
― まずは、システム導入の背景について教えていただけますか?
熊井氏: KDDIグループ傘下だったDDIポケット時代は、バックオフィス系の購買・経理・人事のシステムは親会社に依るものでした。 2005年に資本関係が変わり、それをきっかけに旧親会社からの“システムの独立”を目指したんです。そこで、全体的な刷新を図るため、新管理業務システムの構築に向けたWINGプロジェクト(WILLCOM Integrated office Management System:社内呼称)に着手しました。
― 数社の候補の中から SCAWを選定した理由とは?
桑野氏: 2005年10月にSCAW.netをはじめベンダー複数社のHPを見て、資料請求の問い合わせを行い、選定作業をスタートしました。その中でSCAWを人事対象パッケージとして妥当か検討を始めました。
まずNTTデータシステムズさんの説明やデモは、単なる商品機能の説明だけでなく弊社の要望を柔軟にくみとってご説明いただき、他社に比べ分かりやすく感じましたね。SEさんとお話しした中でも“打てば響く”といいますか、良いコミュニケーションがとれていけると思いました。しかもその方がそのままプロジェクトにも参画していただけるという点で、信頼性の高さを感じましたね。
鈴木氏: WINGプロジェクトは決められたスケジュール内での完了を厳守しなければならなかったため、“人の信頼性”も重要だったんです。実際にプロジェクトを進めていくことになる人事部側から「あのSEさんと是非」との推奨をいただいたことは、選定の後押しになりましたね。
熊井氏:
製品においては、現場中心のフィット&ギャップ分析を行って最終的な選定に至ったのですが、弊社が求めるものとの“フィット感”は当初から感じていました。機能規模的な面でも、価格的な面でも、適正なERPパッケージだったと思います。 |
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「SCAW人事管理システム」の導入を機に、就労管理システムの検討をスタート |
― 今回の「SCAW人事管理システム」の導入プロジェクトは、本稼動まで約5ヵ月という、比較的短期間なプロジェクトでした。スケジュールに関して、ご心配される部分はありませんでしたか?
桑野氏: 2006年1月に要件定義からスタートし、人事部2名、システム統括部1名の合計3名がプロジェクトメンバーに参加しての体制でしたが、SCAWであれば他システムとの連携部分を除いて基本的にはカスタマイズをしない方針でしたから、予定から大きくずれ込むことはないだろうと信頼していました。
鈴木氏:
ただ、パッケージに合わせて会社組織の階層をどう定義し直すかなど人事マスター情報の整備をはじめ、組織変更や異動の際のデータ変更のタイミングには気を使いましたね。ですが、こうした上流での要件定義に時間をかけたおかげで、その後はスムーズにできたと思います。
― 後ほど導入される就労管理システムについてですが、「SCAW人事管理システム」の導入プロジェクトの途中で、検討を始められたんですよね?
熊井氏: WINGプロジェクトの経理・購買システムを適切に稼働させるためには、人事情報の一元化がマストだったのですが、その過程において勤怠管理を改善すべく検討を始めました。目的は「ペーパーレス化の推進による勤怠管理の効率化」で、SCAWと相性の良いパッケージを探すことになりました。 |
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一歩進んだWeb就労管理をめざし、「JobCubic Time for SCAW」の導入へ |
― NTTデータセキスイシステムズの「JobCubic Time for SCAW」を選定された理由は?
桑野氏: いくつかのパッケージを検討しましたが、NTTデータシステムズさんに提案してもらった「JobCubic Time for SCAW」は、それまで運用していた紙の勤務表のイメージのまま操作できる操作画面になっているので、要望部分を含めて無理のない運用ができそうな点が高評価だったんです。
鈴木氏:
導入費用が、SCAWを含めて当初の全体予算の枠に収まったことも大きいですね。「SCAW人事管理システム」同様、高いコストパフォーマンスを備えていました。
― 「JobCubic Time for SCAW」の導入プロジェクトの進行状況はいかがでしたか?また、本稼動に際しては現場への対応でいろいろご苦労があったことと推察します。
鈴木氏:導入プロジェクトとして「SCAW人事管理システム」の導入が一段落した2006年7月に要件定義がスタート。
ただ、ユーザーは全社員が対象となりますから2007年7月の本稼動に向けて、4月から段階的に導入教育と運用テストを行い、紙とデータを併用する移行期間を設けるなど慎重に対応しました。
NTTデータシステムズのSEさんには、移行期間中社内に常駐していただき、ヘルプデスク的に対応してもらったことも助かりました。その際のQ&Aを活かし、一緒に作成した社員向けのマニュアルは今でも好評です。
― 「JobCubic Time for SCAW」は予想通りの効果を上げていますか?
熊井氏: 以前は紙の勤務表に各自が書き込んだものをデータ入力会社に依頼してデータ化し、給与計算はアウトソーシング会社に委託していました。
「JobCubic Time for SCAW」を導入してからは、データ入力会社への委託がなくなったことでコスト削減とリードタイムの短縮を実現できました。また、リアルタイムで勤務状況を検索・集計できるようになったことも、効果としてインパクトがありましたね。
桑野氏:
日々の操作性はもちろん、週末や月末などの負荷が高いときもレスポンスよく運用できていることから、「JobCubic Time for SCAW」を選んで間違いなかったと実感しています。
― 今回の2製品の導入プロジェクトを通じて、どんな感想をもたれましたか?
桑野氏:
「あれダメ、これダメ」という対応ではなく、「こういう考え方もできるんじゃないですか」と人事側の立場で、あたかも弊社社員のように提言や助言を多くいただいた点はありがたかったですね。
熊井氏:
今回のプロジェクトを通じて、NTTデータグループさんへの印象が大きく変りましたよ(笑)。
“お堅い”イメージがあったのですが、プロジェクトリーダーを務められたSEさんをはじめ、プロジェクトメンバーの皆さんには、我々ユーザーの事情を配慮しながら進めていただけたことに、とても感謝しています。
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今後は、NTTデータグループとのパートナーシップ締結への可能性も!? |
― 「SCAW人事管理システム」導入から約2年が経過しましたが、その後の運用状況も順調だと聞いています。
桑野氏: 人事部側から見ると、期待していた効果をいかんなく発揮していると思います。昇格、異動、考課など、社員の採用から退職までの履歴をカバーしているため、今後は蓄積した人事情報データを、どう活用していくかが課題ですね。また、未だに使っていない機能もいくつかありますので、これらも有効活用していきたいですね。
鈴木氏: 有効活用という意味では研修履歴やスキル管理など、人事部だけではなく人材開発部も活用しています。こういった活用の拡がりもシステム部門として積極的に提案したいですね。
― 最後になりますが、今度の展望やSCAWへの要望があればどうぞ。
熊井氏: 今回のプロジェクトを通じて、NTTデータシステムズさんの人的スキルおよびSCAWプロダクトの質の高さを認識しました。そのうえで、今後はベンダーとユーザーという立場を超えて、両社の協業パートナーシップが実現できたらと考えています。
ウィルコムでは、来年度に次世代ネットワークサービスによる高速化も実現するので、PC機能を備えた携帯端末「スマートフォン」を使って、「就労管理システム」をモバイル環境で活用することも可能ではないでしょうか。今後、「ネットワーク」と「ソフトウェア」の垣根を越え、共に進化できる関係をめざし、末長いおつきあいに拡がっていくことができたら、と期待しています。
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