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【社会】

「ぜんまいざむらい」そっくり 名古屋市開府400年キャラ

2008年9月4日 08時35分

左は開府400年記念事業のマスコットキャラクター、右がNHK「ぜんまいざむらい」

写真

 名古屋市が1日に発表した開府400年記念事業のマスコットキャラクター「四百年の旅人」が、NHK教育テレビで放映中のアニメ「ぜんまいざむらい」の主人公にそっくりとの指摘が市民から多く寄せられ、市がデザインを修正することになった。市はキャラクターのアニメ化や着ぐるみを使って2010年の開府400年を全国に売り出そうとしていたが、出はなをくじかれた。

 「四百年の旅人」は名古屋じゅうを旅する殿様の設定で、風呂敷を首に巻いた殿様らしくない風ぼうが売り。子どもたちから公募した6600点から、総合プロデューサーの作家荒俣宏さんらが選んだ小学生の原画を基に、市が依頼したデザイナーが手を加えた。市の担当者は「原画時点では似ていなかったが、デザイナーが手を加える過程で似てしまった」としている。

 市は既にアニメ化を表明し、開府400年を全国区のイベントにしようと意欲満々。着ぐるみは10月の名古屋まつりで披露する手はずで、名前を公募し始めたばかりだった。

 市にはキャラクター発表翌日の2日以降、市民から「似ている」との意見が約10件寄せられた。NHKも市側に「似ている」と指摘した。

 ぜんまいざむらいは2年前から全国放映する人気アニメで、制作会社のアニプレックス(東京)は「目などが酷似しているし、体のシルエットもほとんど同じ。子どもたちも8割方はぜんまいざむらいと思うだろう」と話す。

 完成した「四百年の旅人」のキャラクターをめぐり、市役所内でも「似ている」との声が当初からあった。市は外部に依頼して、部分ごとに調べた結果、「法的に問題なし」と判断。しかし、制作会社と話し合った末、顔の輪郭や髪形などを手直しすることに。市の担当者は「まねしたと言われるのはつらいので、原画に忠実な形に修正したい」と話す。

 担当したデザイナーは「ぜんまいざむらいのことは知らなかったし、今でも違うものと思っている。そもそも殿と侍でモチーフが似ているし、まげがぜんまいである以外に際立った特徴があるわけでない」と反論している。

(中日新聞)

 

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