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2008.09.03 23:33 |  診療  |  こどもの精神科  |  発達障害  |  NINA  | 推薦数 : 0

宿題やらなきゃいけないの?(2)

昨日の宿題の話の続きです。

「なんでいちいち宿題なんかしなくちゃいけないの? そんなのやらなくたって,授業でいっぺん習ったらわかってるって」というこどもさん。

たしかに,そういうこどもさんにとっては宿題なんて意味のない,ただただ面倒なものに思えるかもしれません。

それでも,やっぱり宿題をすることは大切だと思います。

それは何故か。

それは,おとなになってもやっぱり宿題をしなくてはいけないから。
おとなになったとき,きちんと宿題ができるための練習だと私は思うのです。

「えー,おとなになってまで宿題があるの?」と思われるかもしれないけれど,あるんです,これが。
たとえば,車をつくる会社に勤めたら。
上司から,「○月○日までに,新車のデザインを図面に起こしといて」と言われたり。
「重役会議で使う新車プレゼン用の資料を今週中に作っといて」と言われたり。
製造のほうでは「この部品を今月中に××個作って納入してください」と言われたり。
営業さんは「この車を3ヵ月で△△台売るように」と言われたり。


細かい中身は私の想像ですが,こういう課題を課されることって,社会に出たらあたりまえのようにありますよね。
自分の責任でこなさないといけない課題があって,しかも締め切りの期日が決まってて。

これってまさに宿題じゃないですか?

おとなになってからの宿題がこども時代の宿題と違うのは,自分のためじゃなく会社のみんなのためにやるものだということ。
やらないとまわりのひとに迷惑を掛けてしまうし,やらなかったせいでみんなのお給料が入らなくなる可能性さえあるということ。
こどものときは,「宿題忘れた~」と言っても自分が先生に怒られておしまい,くらいで済んだけれど,おとなの宿題はそうはいきません。まさに責任重大。
そんな大切なおとなの宿題を出されたとき,きちんと責任を持って仕事を終わらせられるように,社会に出てから「いついつまでにこれこれをする」という約束をちゃんと果たせるように,こどものときから練習をしておく,というのが学校の宿題の大切な役目のひとつのように思うのです。

社会に出たとき,上司や同僚から信頼して仕事を任せてもらえるおとなになれるように…。

ね,宿題をきちんとやる習慣をつけることって,結構大事だと思いませんか?

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なかのひと

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