数年前、初めて自転車で夜をまたぐ旅をしました。それ以来、自転車での旅にはまっています。そしてその自転車は、主に変速ギア無しのシティサイクル、いわゆるママチャリです。その旅の紹介をすると共に、多くの人に「面白そうだな」「ちょっとやってみようかな」と思ってほしいと思っています。雰囲気だけでも味わってもらえればと思います。ママチャリでの旅なら特別な道具をそろえたりなどの用意がいらず、普段の移動の延長で「ちょっとそこまで」感覚で、東京から名古屋までとか行くような感じです。
自分の中での定義ですが、「旅(たび)」は主に自分の力でいろいろな場所に移動することで、自転車や徒歩で移動したものは「旅」です。肉体的、精神的に困難を乗り越えることが多いので、それぞれ様々な思い入れがあります。毎回旅を終えるとパワーアップする気がします。
また、「旅行(りょこう)」は車や電車、飛行機等の文明の力を借りていろいろな場所に移動することです。ちなみに自分は旅行も好きです。
ちなみに辞書では「旅行」を引いても、「旅に出ること」となっていてほとんど違いはないようです。
よく聞かれるのですが、簡単に言うと特に準備がいらないからです。始めは中学のときに、電車の駅2つ分くらい遠くまで自転車で買い物に行って、冒険をしてきた気になっていただけでしたが、徐々に距離が伸びてしまいました。ママチャリは最高の乗り物です。安いし軽いし丈夫です。特に変速ギア無しにこだわっている理由は、車体が軽いからということもあります。また、ギアがない方が壊れにくいし。
自分の自転車の旅では往復はしません。むかし横浜の実家から東京に自転車で行ったときに、行きで足がつってしまって帰りが非常に辛かったことがあるので、帰りのことを考えると楽しく旅ができないと思い、行きだけの旅にしています。ここでもママチャリは便利で、乗り捨てても大して痛くありません。最近では、そこまで行く交通費より自転車の方が安いようになってきました。
道に迷うことは良くあります。ほとんど地図を持たずに出かけるので、道路にある看板だけが便りです。本当に困ったら、コンビニに行って地図を見ます。コンビニがなくて困る地方もあります。そんなときは「勘」です。道路はつながっているので何とかなってます。
一番腹が立つのは、道路が急に自動車専用道路になることです。地方の主要幹線道路に多いです。特に山越えの道だったりすると、迂回ルートを探すのに苦労します。日本の道路は自転車にやさしくないところが多いです。特にいくつかの県は、非常に走りにくい道路を作っています。
これは仕方ないことですが、自転車もたまには壊れます。一番気をつけているのはパンクです。実は自分はパンク修理ができません。パンクしたら自転車屋に引きずっていって直してもらいます。街の近くならそれほど問題ないですが、田舎道だったりすると大変です。自転車屋を探して20km近く自転車を引きずっていったこともあります。下り坂でも降りて押す羽目になってしまいます。
あとは疲労や自分の足がつって走れなくなることです。これは本当に仕方がありません。準備不足というか、そのときの自分の力を過信しすぎていたということです。でも休憩すると回復したり、数日するとパワーアップしたりしてきます。
たまにはトラブルも起きますが、それらを乗り越えて目的の土地についたときの感動は非常に大きいです。また、自転車は速すぎないためその土地の空気を感じることができて楽しいです。これらは旅行では味わえないと思います。みなさんも一度、今までよりもちょっと遠くまで自転車で出かけてみてはいかがでしょうか。
徒歩の旅
ついでにもう一つ。歩いて東京(日本橋)から京都(三条大橋)を目指したときの旅についても紹介します。ただ、季節外れの大雪に苦しめられて途中で断念しました。
日本橋(東京)〜軽井沢〜岩村田(長野県佐久) 中山道の旅 大雪にやられ途中で断念
(2001年春 4日間 180km)