東御市はこのほど、今月中旬にも市民病院(同市鞍掛)で婦人科外来の診察を開始すると発表した。産科設置を4月の市長選の公約に掲げていた花岡市長は毎日新聞に「婦人科医を確保して受け入れ態勢を作るという第1ハードルを越えたばかり」と語った。
市によると、当面は週1回程度の診察で、上田市産院の木村宗昭医師(63)が非常勤で勤務するという。利用者数を見ながら診察頻度を増やし、木村医師も常勤とする方向で計画を進める。来年度中に産科も開設し、助産師を中心とした院内助産院(バースセンター)から始めるという。
市内での出生数は年間約270~280人。花岡市長は「それぞれ地元に帰って出産する人が半分近くいる。そういう人たちに対応できるよう、徐々に扱いを増やしていきたい」と構想を語る。
さらに医師不足対策として、9月定例市議会で「市医学生等奨学金貸付条例」の新設案を提出する。学生に限らず研修医も対象で、将来的な医師の確保に努める構えだ。【大島英吾、福田智沙】
毎日新聞 2008年9月2日 地方版