「奈良社会保険病院の公的機関としての存続・拡充と地域医療を守る会」の結成総会が、大和郡山市のやまと郡山城ホールで開かれた。労組関係者ら約200人が参加し、役員や今後の方針などを決めた。
社会保険庁の解体で、与党が今年4月、全国の社会保険病院(53カ所)などを独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構(RFO)にいったん譲渡させ、売却先を探す方針で合意している。
しかし、奈良社会保険病院(大和郡山市朝日町)は大和郡山市内唯一の公的総合病院で、「守る会」は「民間譲渡などで公的機関でなくなれば、これまで通りの診療が不可能となり地域医療の崩壊を進めることになりかねない」と危機感を募らせている。
今後、全国の「守る会」と連携し、通常国会までに計3万を目標に署名を集める。県・市町村議会に意見書の採択を求めるなどする。会員も募集する。【上野宏人】
毎日新聞 2008年9月3日 地方版