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【福田退陣】「日本は変わらない」 英国は辛辣な見方 (1/2ページ)
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【ロンドン=木村正人】安倍晋三前首相に続き福田康夫首相も約1年で辞任したことに、英国のジャーナリストやメディアは「首相が変わっても日本は変わらない」と辛辣(しんらつ)な見方を示した。
日本ウオッチャーとして定評がある英誌エコノミストの前編集長、ビル・エモット氏は本紙の電話インタビューに、「日本の首相が辞任しても誰も驚かない。国際社会は日本の政治はめちゃくちゃで、首相は人気がなく、何の指導力も発揮しないことを思い知らされてきた」と語る。
そのうえで、「ただ一つ期待できるのは、次の総選挙が年内か来年早々になるという雰囲気が強まったことだけだ」と付け加えた。
2人の首相が立て続けに政権を投げ出した背景では、「自民党が深刻な問題を抱え、基本的に崩壊しつつあることと関係している」と述べ、「選挙対策として次の首相が人気のある麻生太郎氏になるとしたら近視眼的な解決策だ。国際社会は歓迎しないだろう。彼はタカ派で反中派とみなされている」と指摘した。
最大野党、民主党が参院を支配する政治状況に関しては、「国際社会にとって重要なのは次の総選挙で衆院と参院のねじれが解消されることだ。そうしない限り改革は進まず、日本市場に対する海外投資家の信頼も戻らない。いま求められるのは政権交代だ。そうすれば民主党の政権能力を試すことができるし、自民党が再生する可能性も生まれてくる」と指摘した。