北京――世界食糧計画(WFP)は2日、北朝鮮の食糧事情が極めて深刻な状態にあるとして国際社会に対し約6千万ドル(約65億円)の資金援助を緊急要請した。過去3週間にわたって実施した現地調査では、約半数の世帯が1日2食の生活を強いられる1990年代以降では最悪の状況にあるとしている。
影響を受けているのは数百万人で、肉の配給はまれで、親類に食糧を頼ったり、野生の動植物を探す悲惨な状態にあるとしている。WFPのアジア地区責任者が会見で語った。困窮する北朝鮮住民への食糧援助は15カ月間かかり、これに掛かる経費は約5億ドル以上。今年末までの緊急資金として6千万ドルが必要としている。
昨年の大規模な洪水被害、不良な農作物収穫、輸入や援助減少が食糧事情悪化の主因。
北朝鮮の核開発問題では、米国がテロ支援国指定解除を実施しないとして北朝鮮は最近、核施設の無能力化作業の中断を通告した。米朝は現在、北朝鮮のすべての核計画の申告で対立している。
同責任者は、国際社会は北朝鮮の核問題と人道援助を切り離すべきだとも主張した。