福田康夫首相の退陣準備は極秘の内に進められた。
首相は1日の記者会見で、退陣決意は先週末と語ったが、実際はそれよりも早かったという。
ただ首相は周辺にも一切退陣の意思を漏らさず、貴代子夫人にも相談しなかった。
この結果、会見直前まで官邸外には一切漏れなかったようだ。
首相は退陣表明の記者会見後、肩の荷が下りたのか、「表明のタイミングは9月1、2、3日ぐらいしかなかった。小沢(一郎民主党代表)さんの立候補が決まった日に合わせた」と周辺に本音を語り、退陣表明-自民党総裁選によって、民主党代表選を希薄なものにしたいとの考えだったことを明かした。
「29日の所信表明と(民主党も公明党も)言っているのだから、新首相が29日にやればいい」とも語った。
毎日新聞 2008年9月2日 東京朝刊