【北京=坂尻顕吾】中国国営中央テレビは2日午前7時(日本時間同日午前8時)からの定時ニュースで福田首相辞任を取り上げ、後継は麻生太郎自民党幹事長が最有力だと伝えた。このほか谷垣禎一国土交通相、町村信孝官房長官の映像も流し、自民党総裁選で後継として取りざたされる可能性があるとした。人民日報系列の環球時報は2日朝刊の1面全面を割いて取り上げ、後継は麻生氏が最有力だと伝えたほか、識者の談話を用いて「対抗馬として小池百合子元防衛相の可能性もある」と報じた。
【台北=野嶋剛】日本への関心が強い台湾では福田首相の辞任を主要各紙が1面トップ級で取り上げた。台湾では福田首相は「親中国」と紹介されることが多く、台湾側が「親台湾」と認識する麻生太郎・自民党幹事長の就任に対する期待感を紹介した報道が目立った。
「中国時報」は「親台派の麻生太郎が有力」との大きな見出しで麻生氏が過去に台湾に友好的な言動を取ってきた経緯を詳しく紹介した。また麻生氏と20年以上の交流があるという立法院長(国会議長)の王金平氏がテレビの取材に応じ、「(麻生首相なら)台湾と日本の関係はより良くなるだろう」と述べた。