ウォン相場1100ウォン突破、「9月危機説」浮上(下)
◆悪材料だらけの市場
市場の混乱が続くと、企画財政部の崔鍾球(チェ・ジョング)国際金融局長が「現在の行き過ぎたウォン安が続く場合には、必要な措置を講じる」と口先介入。金鍾昶(キム・ジョンチャン)金融監督院長も「9月危機説が現実化する可能性はない」と強調したが、市場の流れを逆転させることはできなかった。
8月の消費者物価上昇率は5.6%とやや上昇が鈍った上、政府が減税政策を発表するなど好材料も多かったが、一度パニックに陥った市場に特効薬はない。
同日午後には英タイムズ(電子版)が「韓国は為替問題でブラック・セプテンバー(暗黒の9月)を迎える」との記事を掲載し、投資心理に冷や水を浴びせた。タイムズ紙はソウル発で市場に広まる「9月危機説」を余すところなく伝え、この記事はインターネットを通じて急速に広まった。
◆「9月危機説」の可能性は低いが…
HMC投資証券のイ・ジョンウ常務は「9月危機説について、市場では既に可能性が低いという結論が出ていた。外国人による保有債券の満期到来額が67億ドル(約7250億円)に縮小しており、この資金が流出しても耐えられない状況ではない」と分析した。
しかし、実体のない恐怖感が市場を揺るがしているのが現実だ。専門家はパニック状態の市場で株価や為替相場の予測は意味がないと指摘する。不安心理が沈静化しない限り、小さなことにも市場が大きく動揺するためだ。一部証券会社は市場の見通しそのものを示していない。
農協資金運用部のチョ・ヨンジン次長は「1100ウォンと見込んでいたウォン相場の抵抗線が簡単に崩れた市場は混迷状態に陥っており、今後どこまでウォン安が進むかは分からない」とさじを投げた。ウリ投資証券リサーチセンター長のパク・ヒウン氏は「現時点で状況を覆す答えは見つからない。株価は底値が見えない」と話した。
崔洽(チェ・フプ)記者
李敬恩(イ・ギョンウン)記者
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