1日午前10時20分ごろ、静岡県伊豆市冷川の山林で「ビニールシートにくるまれた遺体らしきものがある」と近くの住民から110番通報があった。県警の捜査員数十人が駆けつけると、ひもで3カ所を巻かれた寝袋があり、端から頭髪がはみ出ていた。捜査員らは重さや感触などから「遺体」と判断。現場一帯で遺留物を捜すなど約2時間にわたる鑑識活動の後、検視のため近くの署に運んで寝袋を開いたところ、出てきたのは精巧な人形だった。
女性をかたどった人形は身長約170センチでシリコーン製。茶髪のカツラに、ブラウス、スカート姿だった。現場は伊豆スカイライン付近の別荘地内で、車道から約4メートル下の山中に投げ捨てられていた。
この日は「防災の日」で、県警刑事部は静岡市内の体育館で「大規模災害で多数の遺体発見」という想定で人形を使った検視訓練を実施していた。「事件」の一報を受け、訓練を切り上げて現場に向かった捜査員もいた。幹部のひとりは「まさに人形を使った実地訓練だった」と苦笑い。
県警は、悪質ないたずらの可能性もあるとして、偽計業務妨害容疑で捜査している。