ハンセン病の恒久対策について、厚生労働省は27日、元患者らの名誉回復措置などを義務付けた法律が施行した6月22日を「らい予防法による被害者の名誉回復および追悼の日」と定め、来年から同省主催の追悼式を行うことを明らかにした。また、国立ハンセン病療養所「栗生楽泉(くりうらくせん)園」(群馬県草津町)にあった監禁施設の「重監房」復元を支援する方針も示した。
元患者代表と厚労省が年1回話し合う「ハンセン病問題対策協議会」が27日、東京都内で開かれ、同省が表明した。元患者側は、元患者らの名誉回復措置などを義務付けたハンセン病損失補償法の施行日(01年6月22日)に慰霊の式典などの実施を要望していた。
ハンセン病患者への人権侵害の象徴とされる重監房の復元について、舛添要一厚労相は「どういう形で(復元)できるか検討したい」と述べた。国賠訴訟全国原告団協議会の谺(こだま)雄二会長は「実行されるよう厚労省と協議していきたい」と話した。【奥山智己】
毎日新聞 2008年8月28日 東京朝刊