[首相退陣表明]地元・群馬に大きな衝撃

　福田首相の辞任表明は地元・群馬県の関係者に大きな衝撃を広げた。

　自民党群馬県連の南波和憲幹事長は「突然のことで驚いている」と戸惑いを隠さなかった。一方で「安倍晋三前首相が辞任した後を引き継ぎ、あの混乱の再現を回避しようと、早めに手を打ったのではないか。政治的空白を招くことに批判はあると思うが、バトンを次の世代に渡していくのも政治だ。もともとさっぱりした人だが、引き際までさっぱりしていた。ある意味、福田さんらしい」と理解を示した。

　同県連の戸塚一二・前事務局長は「一言で言えば残念。参院のねじれ現象という非常に厄介な場面で政権を担当しただけに、今までの何倍も苦労があったと思う。群馬県のスローガンである『風に向かって走ろう』を実践した。残念だがご苦労さんといいたい」と話した。

　一方、０５年の衆院群馬２区で落選し比例北関東ブロックで復活当選した民主党の石関貴史衆院議員は「安倍前首相と同じ世襲議員の弱さだ。自分が創業者じゃないから放り出すのは簡単。良くも悪くも権力への執着がない」と突然の辞任を批判。「首相を代えても、いずれ自公政権のボロが出てくる。臨時国会冒頭の解散しかないのではないか」と語った。