野党「無責任」と一斉批判 与党に驚きと戸惑い

 野党各党は1日、福田康夫首相の退陣表明について「政権を突然投げ出し、無責任極まりない」(民主党幹部)と一斉に批判し、早期の衆院解散・総選挙を強く求めていく方針だ。

 民主党内では「驚き」と「あきれ」が交錯。渡部恒三最高顧問は都内で記者団に「安倍晋三前首相に続き、全く無責任な辞め方だ。この国の政治がどうなるのか、心配でたまらない」と述べた。別の民主党幹部は「驚天動地だ。国民に信を問う時だ」と強調した。

 社民党の福島瑞穂党首は国会内で記者団に「国民生活が苦しい中で、臨時国会直前に政権を投げ出す首相は全くひどい」と強く批判した。

与党では1日夜、驚きと戸惑いの声が交錯した。自民党の尾辻秀久参院議員会長は「首相の判断は理解できない。誰がやっても厳しい状況に変わりない」と指摘。公明党の太田昭宏代表は「突然のことで正直驚いている」と述べた。

 自民党内からは「福田首相の突然の退陣は、自民党に打撃だ」(加藤紘一元幹事長)と衆院選への影響を懸念する声も出ている。

 自民党の笹川尭総務会長は記者団に「首相の言うことも理解できないでもないが、一国の宰相だから、もう少し頑張れなかったのか」と無念の表情を隠さなかった。

 別の自民党幹部は「首相は国民のために政治の停滞があってはならないと思って決断したのだろう。次の内閣は選挙管理内閣になるのか、よく分からない」と述べた。
2008年09月01日月曜日


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