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楽屋ばなし:中村雀右衛門 米寿を祝う会で元気な姿

 「四世中村雀右衛門の米寿を祝う会」が88歳の誕生日の20日、東京都内で行われた。正月の歌舞伎座公演「女五右衛門」で真砂路を演じて以来、2月の松本白鸚(はくおう)二十七回忌追善公演の「口上」に出演したのを除き、舞台からは遠ざかっているが、この日は約150人の出席者に元気な姿を見せた。

 松竹の安孫子正専務が「歌舞伎の芸に対し、これほど謙虚で真摯(しんし)な俳優はいない。お体に気をつけて、またすばらしい芸を見せてほしい」と祝辞。雀右衛門についての著書がある演劇評論家の渡辺保は「『二人椀久(わんきゅう)』の松山も『熊谷陣屋』の相模も雀右衛門さんの歩く芸の極致です。もう一度舞台にお立ちになれたら、どんなにいいか。ぜひ期待したい」と語った。

 雀右衛門は「ただ一生懸命に舞台をつとめるだけ。それ以上のことは何もしていません。それがいいことか悪いことか判断はできませんが、精いっぱいつとめさせていただいています。これからも舞台に花を咲かせ、よりよい成果をあげたいと思います」とあいさつした。【小玉祥子】

毎日新聞 2008年8月27日 東京夕刊

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