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冤罪、それとも有罪…?女子高生2人が痴漢被害訴え、被告は「やっていない」 大阪地裁で1日に判決 (2/3ページ)
■一致する被害証言
検察側が立証の柱に据えるのは、互いに面識がない女子高生2人の証言だ。
Aは男性がBの下半身を触る場面は確認していない。ただ、不快そうな表情で後ろを振り返ろうとするBを見て男性に痴漢されていると思い、自分も胸を触られていたと確信した。早く登校しなければならなかっため被害申告はしなかったが、数日後に車内放送で痴漢の目撃者を捜しているのを聞いて申告したという。
Bも犯人の顔を確認しようと振り返ろうとしたと証言。顔は見えなかったが、わずかに見えた腕の部分は男性の服装と同じ紺色系のスーツだった。当時周囲に同じ色のスーツを着た人はいなかったという。
検察側は2人の証言が基本的な部分で一致し、自然な流れに沿って具体的なことや虚偽の申告をする動機がないことを重視。男性に懲役6月を求刑した。
■再現実験も
「警察に無実を訴えても聞き入れてもらえず、つらかった。何度も『やりました』とうそをついてでも家に帰りたいと思った」
逮捕から約2週間、身柄を拘束された男性は当時の心境をこう振り返る。
背後のAにひじが当たった認識はなく、Bの方へ移動した理由は「自分の肩にあごを乗せてぶつぶつ言っていた専門学校生風の男から離れようと思い、移動した」。その後、自分の前にBがいた記憶はあるが、「(Bは)後ろを振り返っていない」と話す。