SMAPの木村拓哉が首相役を演じる月9ドラマ「CHANGE」(フジテレビ系)が永田町でも話題を呼んでいる。石破茂防衛相は今月3日の閣議後の会見で「あんなに格好良くないが、共感するところはある」とドラマに描かれる“改革”に興味を示した。自民党の中川秀直元幹事長や、古賀誠選対委員長もドラマに関心を寄せているという。では、現場で働く女性秘書たちはどうか。夕刊フジ火曜連載「永田町美人秘書ここだけの話」でおなじみの各党秘書に感想を聞いてみた。
「話題作ですから見たいと思っているんですけど、月曜日はなかなか午後9時までに帰宅できず、1回も見てないんですよ」
そう話すのは民主党の女性秘書Aさん。これまでのあらすじも知らないようなので、「初当選の新人議員がすぐに総裁になって総理に就任してしまう」などと教えてあげると…。
「えー! そんなの、まるで(杉村)太蔵クンが総理になっちゃうようなものじゃないですか! 絶対ありえませんよ! でも政治を身近なものに思ってもらい、投票率を上げるためには、そういうドラマがあってもよいかも」
でもキムタクほどカッコいい政治家は民主党にいたっけ? と尋ねたら、「うーむ」と言ったままAさんは悩ましげにダンマリを決め込んだ。
次に公明党秘書Bさん。こちらはちゃんと第1回は見たという。ただ、リアリティーに欠ける面があると率直に語った。
「だって補選が告示された後、キムタクがひとりプラネタリウムに行っちゃうんですよ! 選挙になったら皆必死なんです! あんなことするヒマなんかありません!」
公明党では選挙が始まると、支持者が手弁当で汗をかく。なのに候補者本人がノンキに遊んでいるということは、ありえないということだ。
ここまで見ると、女性秘書の間で、意外と人気薄のような感じがするが…。
「『チェンジ』? もちろん毎週見てるわよ! 面白いわよ! 『うんうん、あるある』ってところがいっぱいあるんだから!」
そう語るのは自民党の女性秘書Cさん。どのへんが「あるある」なのか。
「まずは当選して最初に決算委員会に出席させられるところね」
決算委員会はかつて重要な委員会で、重鎮たる議員が出席していたが、今や花形委員会はテレビ中継の入る予算委員会にとられて地味な存在。よって最近は新人議員が配属されるという。
ほかにもSPと仲良くなったり、官僚にイジワルされたりするところがCさんにとってリアリティがあるんだとか。では最終回まで絶対に見る?
「うん、見る見る! これから朝倉啓太が総理としてどう成長していくかが楽しみ♪」
どうやら支持率低迷の福田内閣より、Cさんにとっては朝倉内閣の方が魅力的な様子だった。
【CHANGEあらすじ】
ドラマは、小学校教師だった朝倉啓太(木村拓哉)が、不慮の事故で衆議院議員だった実父を亡くし、後継者として出馬した補欠選挙に当選。総裁選を経て総理になり、政界で奮闘する姿を描く。
9日放送の第5話では、多忙な日々を過ごす朝倉総理が、ぽっかり空いた休日にかねて食べたかったドーナツ店にだけは行きたいと切望。秘書、美山理香(深津絵里)の計らいで願いが叶う。
一方、米通商代表のハリー・ビンガムが突然、朝倉総理を訪問。日米構造協議で、日本側に否定されたビンガムは、直談判にやってきた。
ZAKZAK 2008/06/09