民主党を離党し、新党「改革クラブ」へ参加する意向を明らかにしていた姫井由美子参院議員(49)=岡山選挙区=は29日、一転して民主党にとどまる考えを示した。28日の突然の離党表明に続く迷走ぶりは、党内外に混乱を広げ、地元の有権者からは「節操がない」との声も上がった。
「多くの有権者、民主党に大変ご心配をかけ、心からおわびしたい」。党本部での記者会見で頭を下げた姫井氏。党岡山県連など地元へ相談しなかった点には「当選すれば一国会議員として政治判断はできる」と釈明した。「政治家としての信頼は失墜した」との報道陣の指摘には「これからの私の考え、姿勢を見てもらうしかない」と答えた。
これに先立ち、国会近くの憲政記念館であった改革クラブの旗揚げ会見。姫井氏を「遅れて到着する」と紹介した松下新平参院議員は期待を裏切られ、「何の連絡もない。昨夜、一緒に頑張ろうと誓い合ったのに…」と絶句した。
姫井氏の「心変わり」は、党岡山県連も素直には歓迎していない。津村啓介代表(岡山2区)は「今回の離党撤回は、信頼する党幹部を通じて強く翻意を促した結果だが、有権者の気持ちを考えると笑顔になれない。党内外に引き続き除名を求める意見も根強く、信頼回復の道は厳しく険しい」などとのコメントを出した。
【写真説明】新党「改革クラブ」参加を見送り、民主党本部で記者会見する姫井参院議員
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