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豪雨、浸水、通行止め

2008年08月30日

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ビニール袋に足を入れて靴がぬれないように水の中を歩く女性=鷲宮町

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冠水した地下道。上をJR宇都宮線が走る=鷲宮町

 28日から29日にかけて関東・東海地方で局地的に大きな被害をもたらした記録的な大雨の影響で、県内でも、家屋への浸水のほか、道路が冠水で通行止めになるなど、被害が相次いだ。

◇鷺宮 地下道、水深2メートル

鷲宮町では、同町西大輪のJR宇都宮線の下を走る町道の地下道に深さ約2メートルの水がたまったため、町が29日未明に通行止めにし、町職員が交代で交通整理をして車両が進入しないように警戒にあたった。同日夜まで、通行止めが続いた。

 現場は、県道さいたま栗橋線との交差点に近く、JR宇都宮線を挟んで東西を結ぶ通行量の多い道路だ。

 側道の水が地下道に流れ込むなどしていたため、町は同日午前0時50分に通行止めにした。現場では、車両が冠水した道路に進入しないように職員が手で×印の合図をして運転手に知らせていた。なかには通行止めの標識を通り抜けて進み、通れないと分かると、バックする運転手も。多くの車両は看板をみて迂(う)回していた。

 また、付近では側溝から水があふれ出るなど道路が冠水した。自宅の玄関先まで水が来たという女性(63)は「これほどの水が出たのは約5年ぶり。引っ越してきてから2度目の体験」と話した。

◇久喜 30時間で228ミリ

 熊谷地方気象台によると、29日午前10時までの30時間の降水量は、久喜で228ミリとなったほか、所沢165ミリ▽飯能145ミリ▽熊谷120ミリ▽鴻巣108ミリを記録したという。

 県消防防災課によると、県内の大雨による被害(29日午後10時現在)は、家屋への影響として、床上浸水が越谷市で7棟、鷲宮町で5棟など7市町で計21棟あった。床下浸水は鷲宮町で200棟、上尾市で185棟など17市町で計666棟あった。

 また28日夜に、鴻巣市安養寺の住宅と、春日部市南1丁目の住宅2軒で配電盤などが焼失する火災があり、落雷が原因とみられるという。

 日高市では、同市高萩の1世帯4人が自宅近くの川がはんらんする危険を感じ、29日午前1時50分ごろ、市役所に自主避難したが、同7時ごろには帰宅したという。

 道路の冠水は入間市や久喜市、鷲宮町など県内各地で計126カ所に達した。

 農作物への被害について県農業支援課は、「現在は見守っている段階だが、浸水した場合は水が早く引かないと農作物への被害が出る」と心配する。JA関係者は「どんな作物でも、収穫の時期にこうした豪雨が続くと病気が心配だ」と話している。

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