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北朝鮮の女スパイ 奔放な性と機転で 軍に浸透 関係を持った韓国男性多数 (1/4ページ)
このニュースのトピックス:韓国
【ソウル=水沼啓子】韓国軍内に“色仕掛け”で浸透していた北朝鮮の工作員、元正花被告(34)。合同捜査本部の捜査結果や韓国各紙の報道で明らかになりつつある女スパイの足取りは、奔放な性と機転で彩られ、スパイ映画を地でゆく人生だ。
元正花被告の一家は工作員一族だった。工作員だった実父は1974年、韓国に潜入する途中で殺害され、元被告は生後数カ月で父親を失ったが、母は工作員と再婚。この義父(63)は今回、元被告とともにスパイ活動容疑で逮捕されている。また、父の違う妹、弟も国家安全保衛部(秘密警察)に所属していることが分かっている。
元被告は中学で成績はよく、朝鮮労働党の青年組織、社会主義青年同盟にスカウトされて89年、15歳で平壌郊外の特殊部隊で毒針の使用法や射撃訓練など韓国浸透のための工作訓練を受けた。工作員教育で知られる金星政治軍事大学(現在の金正日政治軍事大学)で訓練も受けた。
しかし、92年に負傷して除隊。その後、96年に亜鉛5トンを盗み中国へ逃亡。6年間転々と逃げ回ったが、保衛部に見つかり、その大胆さや機敏さ、開放的な性の観念などから、「工作員の資質を備えている」と評価されて、99年から中国を舞台に本格的な工作活動を始めた。
中国では保衛部の指令で韓国人実業家や脱北者の100人を超える拉致に関与したとされる。ホテルに誘い込むなどの手法で、有能な工作員だったらしい。