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現場から:精神鑑定 /神奈川

 川崎市のマンションから小3男児を投げ落としたとして、殺人罪などに問われた今井健詞被告の公判を傍聴し精神鑑定結果を取材した。鑑定人は限定的ながら精神疾患の影響に言及したが、責任能力の有無は「裁判所が判断すること」と明言を避けた▼入社直後、現場マンションを何度か訪れた。男児が見つかった場所と上層階を何度も目を往復させながら、男児が最期に感じた恐怖を思い胸が詰まった▼今井被告は鑑定によれば当時、軽度だが、うつとそうが交互に現れる状態で、衝動を抑えることが困難になることもあるという▼来年5月から市民が重大な刑事事件の公判に加わる裁判員制度が始まる。裁判員に選ばれたら、安易な厳罰感情に駆られず被害者感情に配慮し事実を基に判断しなければならない。さらに有罪無罪を左右する精神鑑定が加わってきたら……。医学にも法律にも疎い一市民にとって、正しい判断を下せる自信は、正直ない。【吉住遊】

毎日新聞 2008年8月30日 地方版

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