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<海自>護衛艦に女性隊員 人員不足で検討

8月30日15時0分配信 毎日新聞


 海上自衛隊が、女性隊員を武器を装備した護衛艦に配属することを前向きに検討している。09年度予算の概算要求一覧で防衛省が29日、「事故再発防止策」の一つとして明記した。母性保護などを理由に避けてきた「戦闘職種」への初配属。海自は相次ぐ事故の背景に人手不足があると判断しており、「人員確保のため」という。「なでしこパワー」で「不祥事環境」の一掃なるか−−。

 今年2月のイージス艦「あたご」の衝突事故では、原因は「見張り不十分」とされた。船乗りの基本動作が身についていないとの指摘だ。海自では昨年から▽護衛艦「しらね」火災(07年12月)▽イージス艦情報漏えい事件(同月に逮捕)▽インド洋派遣艦艇の給油量隠ぺい問題(07年10月発覚)など、不祥事が相次いでいる。

 さらに、あたごの事故の後も、放火や異物混入事件が、いずれも艦艇部隊で起きている。背景には「艦艇乗務隊員の多忙感、疲弊感がある」といい、人員を増やして任務に余裕をもたせるため、女性隊員の乗船を検討してきた。

 これまでは、母性保護の観点や男性隊員用に造られた狭い艦艇のスペースの問題から、女性隊員の護衛艦配属は見送られてきた。しかし、「米海軍など諸外国軍でも常識となりつつあり、女性が艦に乗れば、人員配備に余裕ができる」(海幕幹部)という。

 女性隊員の中にも「結婚や子育てのことを考えれば不安もあるが、せっかく海上自衛官になったからにはぜひ護衛艦乗りになりたい」(3佐)と配属を希望する声も多い。女性配属が決まれば、居住スペースやトイレ、シャワー室など護衛艦の内部改修が必要になってくる。

 一方、あたご事故の反省で、防衛省はこのほか(1)事故原因の調査に役立つレーダーデータ記録装置の整備(約2億円)(2)艦長としての資質評価を厳格に行うための「水上指揮課程」(仮称)の新設−−などを予算要求している。【滝野隆浩】

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最終更新:8月30日15時0分

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