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カルシウム味も味覚の一つに

ヒトの感じる味の種類には甘味、酸味、塩味、苦味およびうま味があるとされるが、新たに“カルシウム味”が加えられる可能性があるという。マウスにカルシウムを感じる味覚の存在することが、米フィラデルフィアで開催された米国化学学会(ACS)で報告された。ヒトとマウスでは多くの遺伝子が共通しているので、ヒトもカルシウム味を感じることができるかもしれないという。

カルシウムの摂取量が不足しがちな理由の1つは、多くの人にとってカルシウムを豊富に含む食品はあまりおいしく感じられないためだという。この味を調整することができればカルシウム不足の人に摂取を促すことができると、報告を行った米モネルMonell化学感覚センター(フィラデルフィア)のMichael G. Tordoff氏は述べている。「口内でカルシウムがどのように感知されるかがわかれば、味の悪さを軽減したり、味をよくする薬剤を開発したりすることで、カルシウムを摂取しやすくできる」と同氏はいう。

Tordoff氏らは、マウスの舌にカルシウムの感知に関与する2つの受容体があることを突き止めた。1つはCaSRと呼ばれるカルシウム感知受容体で、これまで副甲状腺、腎臓、脳および消化管に存在することがわかっていたが、舌に存在することは知られていなかった。もう1つは甘味の感知に関与するT1R3で、この受容体がカルシウムの感知にも関わっていることは「極めて予想外」であったという。

(2008年8月20日/HealthDayNews)

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