千葉

　銚子市は２９日、市立総合病院の「診療９月末休止」に伴う職員１９０人の分限免職（整理解雇）に必要な退職金に、現在の財政調整基金４億２０００万円全額を充てると発表した。財政調整基金は災害などの緊急事態に備える財源で、市は新年度予算編成に大きな影響を及ぼすとして、各課に対して「０８年度予算の節減や執行停止の検討」を指示した。

　同市総務企画部によると、１９０人分の退職金は約２０億円に上る。退職金には市が県市町村総合事務組合に収めている負担金を充てる。９月定例市議会に病院関係補正予算案を提案し、負担金に回す病院事業会計に４億５４５６万円を計上する予定だが、この財源に財調を投入することにした。不足分の３４５６万円は繰越金で補う。

　岡野俊昭市長は「災害が起きたら大変なことになるが、やむを得ない」と説明した。【新沼章】