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08/29-13:12--チボリ土地返還　石井知事がクラボウに申し出

　倉敷チボリ公園（倉敷市寿町）の閉園決定を受け、岡山県の石井正弘知事は２９日、伊東香織倉敷市長とクラボウ（大阪市中央区久太郎町２丁目、井上晶博社長）の本社を訪れ、１０年２月末での公園用地返還を正式に申し出た。井上社長は了承したが、跡地開発については「県や倉敷市の考えも踏まえて検討したい」とする従来の考えを示すにとどまった。 　会談は午前１０時から非公開で行われ、終了後に石井知事と伊東市長が別々に取材に応じた。 　それによると、石井知事は土地返還を申し出るとともに、同公園内の施設をできるだけ残し、できるだけ早期に開発構想を示してほしいと要請。伊東市長も花と緑の空間をできるだけ残す形での跡地開発を求めた。 　また、石井知事が約４０分で退席した後、伊東市長はさらに約１時間にわたり井上社長と懇談。市が今年中の国への提出に向け進めている中心市街地活性化基本計画について説明し、９月下旬に設置する同活性化協議会への参加を求めた。 　井上社長は返還と協議会への参加を了承。今後の開発については「契約に従い更地での土地返還がベターだが、現時点では白紙。県や倉敷市の要請を踏まえ、今後早急に計画作りを進めたい」などと述べたという。 　会談後、石井知事は「幾つかの企業と話を進めているという感じは受けた。（施設を残してもらえる）感触はゼロではない」と話した。 　伊東市長は「協議会に最初から参加していただき、良かったと思う。社長とは今後も折に触れて意見交換したい」と述べた。 　クラボウは、工場跡地約１２ヘクタールを公園用地として、５０年の定期借地権付きで県に貸しており、地代は年間約６億円。返還時は、解約日の１８カ月前までに申し出なければならない契約で、通知後も約９億円を支払う必要がある。 　地代の２割はチボリ・ジャパン（坂口正行社長）が県に支払っており、１８カ月間の実質的な県負担は計約７億２千万円となる。

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