集中豪雨「愛知沈没」 岡崎は県観測史上最多雨量

 記録的な豪雨で住宅街も海に―。29日未明にかけて愛知県などを襲った集中豪雨は大きなつめ跡を残した。岡崎市では未明までに4万世帯すべてに避難勧告が出された。同日昼現在、県内では1人死亡、1人重体、1人軽傷、行方不明者3人が出たほか、名古屋市を含めて床上浸水約500棟など被害が次々と明らかになった。県は岡崎市に陸上自衛隊の出動を要請、避難住民は眠れぬ一夜を明かし、変わり果てた町や家を見てぼうぜんと立ち尽くす住民の姿も見られた。

 ■一宮でも過去最多120ミリ
 名古屋地方気象台によると、29日午前2時までの岡崎市の1時間雨量は県の観測史上最多、国内で7番目の146ミリを記録した。同市が独自に行った観測では市総合公園で152・5ミリの驚異的な数値を記録した。これまでの全国最多記録は153ミリ。
 一宮市でも過去最多の120ミリを観測、名古屋市は55ミリ。2000年の東海豪雨時の1時間雨量は県内最多で114ミリで岡崎、一宮両市はこれを上回る豪雨となった。
 同気象台によると、29日も大気は不安定で愛知県では夜にかけて再び局地的に激しい雨が降る可能性があるという。30日午前6時までの予想雨量は多い所で愛知200ミリ、岐阜150ミリ、三重100ミリ。同気象台は「30日夜から天気は回復するとみられるが、まだ一部で雨が残り十分な注意が必要」と話している。
【写真説明】決壊した鹿乗川の補修作業をする自衛隊員や消防団員=29日午後0時20分、愛知県岡崎市大和町。自宅に入った泥水を出す作業に追われる住民たち=29日午前、岡崎市伊賀町

(2008年8月29日更新)


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