2008年 8月 29日
姫井参議院議員、民主党離党を撤回
28日民主党に離党届を提出した岡山県選出の姫井由美子参議院議員が、離党撤回を表明しました。姫井議員は28日、民主党の渡辺参議院議員らと共に離党届を提出し、新党「改革クラブ」への参加が確実と見られていました。しかし、28日夜から29日朝にかけて民主党執行部による強力な説得工作が続き、その結果離党を撤回しました。これにより現職国会議員4人となった新党「改革クラブ」は政党助成金を受け取る条件を失うことになり、新党は厳しいスタートを切ることになりそうです。

記録的な大雨
29日は各地で豪雨の被害が出ています。岡山県でも南部を中心に激しい雨が降りました。笠岡市などでは床下浸水の被害も出ています。岡山市など県の南部を中心に激しい雨が降り、笠岡市では、8月の観測史上最高となる1時間に44ミリの雨を記録しました。岡山県によりますと笠岡市と浅口市で合わせて10軒が床下浸水し、道路も笠岡市内で11カ所が冠水したということです。この雨の影響で、岡山県内のJRは津山線の全線と山陽本線、吉備線などの一部区間で運転を見合わせました。また、ダムの貯水率低下により、28日から高梁川水系で行われていた取水制限は午後3時に一時解除になりました。

早明浦ダム30日にも貯水率0%に・・・
一方、高知県の早明浦ダム上流域にはまとまった雨は降らず、30日午前8時ごろにも貯水率が0%になる見通しとなりました。早明浦ダムの29日、午後5時現在の貯水率は1.1%で平年を80ポイント以上下回っています。ダムの上流域では午前1時以降、6ミリ程度の雨が降りましたが貯水率の大幅な回復には至っていません。四国地方整備局によりますと30日午前8時ごろにも貯水率は0%になる見通しです。それ以降は貯水率の計算には含まれない水力発電用の水が緊急放流されます。この水を全て放流すると78日分の生活用水が確保できるということです。渇水が深刻化する中、JR高松駅や坂出駅など県内の主要駅20カ所では県などの水道局の職員が、通勤・通学客に節水を呼びかけるチラシ2万枚を配りました。高松市では今後、稲の生育に大量の水が必要なため、来月中旬にも夜間断水に入る可能性があるとしています。

全国学力テストの結果まとまる
文部科学省が今年4月、全国の小中学校で実施した学力テストの結果が発表されました。正答率で岡山県は全国平均を下回り、香川県は上回りました。全国学力テストは今年4月、全国の小学6年生と中学3年生を対象に国語と算数または数学の問題で実施されました。岡山県では588校で約3万5700人が参加しましたが、「知識に関する問題」と「活用に関する問題」のいずれの区分も全国平均より、低い正答率でした。中でも、算数の知識に関する問題は全国44位でした。一方、259校で約1万7200人が参加した香川県は全ての調査区分で正答率が全国平均を上回りました。特に、数学の知識に関する問題は全国2位でした。両県の教育委員会では「結果を分析し学習状況を把握して、学校に指導を行いたい」としています。

岡山県、クラボウとの土地契約解約
今年限りでの閉園が決まったチボリ公園の問題です。岡山県の石井知事と倉敷市の伊東市長は29日、土地を所有する大阪のクラボウを訪れ、土地の返還を正式に申し入れました。2人は29日午前、クラボウを訪れ、井上晶博社長と面談しました。この中で石井知事は、県とクラボウの間で結んでいる土地の賃貸契約をさ来年2月で解約することを申し入れました。その上でクラボウが今後独自で行う開発の中で公園の施設を可能な限り残してもらうことと、開発計画がまとまり次第県に示してもらうよう要望したということです。井上社長は契約の解約を了承し、「開発については県と市の要望を踏まえ検討したい」と答えたということです。また、伊東市長は井上社長に対し、来月下旬に設置を予定している中心市街地活性化協議会への参加を求め、井上社長はこれを了承したということです。クラボウは跡地開発について現時点では白紙としていますが公園施設が残るかどうかの鍵を握るだけに今後どのような開発計画が示されるのか注目が集まります。

岡山県、財政危機で副知事1人制に
岡山県の石井知事は、厳しい財政状況を受けて、当分の間、副知事を1人体制にすると発表しました。副知事を1人にすると秘書や公用車の費用も含めて、年間約4000万円が削減できるという事です。現在、岡山県の副知事は、県庁職員から任命された島津副知事と、国土交通省から出向している山口副知事の2人です。どちらかが人事異動したタイミングで1人体制にするとしていますが、時期は決まっていません。また、石井知事は、自らの退職金約4300万円を全額辞退する考えを表明しました。27日、20%カットを表明したばかりですが、県議会などからカット率が小さいと批判を受け、方針を変えたものです。

取り調べ適正化に向け透視鏡設置
警察の違法捜査を防ごうと取り調べ室を監視する制度が始まります。香川県警は29日、新しい制度に対応した取り調べ室を公開しました。公開されたのは高松市の高松北警察署の取り調べ室です。取り調べ室には透視鏡・いわゆるマジックミラーが取り付けられ、監督官が室内にいる警察官や、容疑者に気づかれずに取り調べの様子をチェックできます。取り調べ室を監視する制度は、鹿児島県の選挙違反えん罪事件などの反省を踏まえて来年度から全国の警察で導入されます。香川県警では、本部と高松北署、高松西署の3カ所で来月1日から試験運用が始まり、副署長などが監督官をつとめます。県警では今後、各警察署などにある100余りの取り調べ室に順次、透視鏡を取り付けることにしています。

民主県連、知事選で独自候補擁立断念
10月26日投票の岡山県知事選挙について民主党岡山県連は28日、会合を開き、独自候補の擁立を見送ることを決めました。会見した民主党岡山県連の津村啓介代表は独自候補の擁立を見送った理由について「総選挙が近いという情勢の中で新人候補の発掘が時間的に厳しくなった」と説明しました。その上で今月22日に出馬表明した新人で博物館館長の住宅正人さんと面会し、県政のトップにふさわしいかどうか、政策を見極めたいと述べました。知事選挙には現職の石井正弘さんが4選を目指して出馬表明していますが、民主党岡山県連は多選を理由に推薦しないことを決めていて自民党岡山県連では来月10日の総会で最終的に判断するほか、公明党、共産党も対応を検討しています。