【番長・杉山茂樹の観戦記】北京五輪にみる不健全な日本人気質
2008年08月26日14時30分 / 提供:livedoor スポーツ
4位に終わった星野ジャパンに対し、インターネット上では、厳しい内容の書き込みが目立っているという。僕の周囲でも、野球好きほど、怒っている。「良くやった、お疲れサン」と、優しく労う人を見かけることは難しい。
ところが、そうしたムードは、テレビの画面からいっこうに伝わってこない。「申し訳ない」と、星野監督自ら非を認め、頭を下げているというのに、突っ込む人はほとんどいない。普段なら何か言いだしそうな、お笑い系のタレントも、見事なほど黙っている。叩くよりかばう傾向が強く見られる。
星野ジャパンは、他の競技のメンバーとは立場が違う。他の大方がアマチュアなのに対し、彼らはプロ。高額のギャラを手にしているうえに、潜在的に多くのファンを抱えている。不成績に対して、真っ先に叩かれるべき存在だといえる。
中でも監督の采配は一番になる。野球はサッカーとは違い、全てのプレイにサインが関与している。監督の指示通りに動くのが、野球選手の宿命だ。監督の責任は極めて重い。実際、今回の星野采配には、突っ込み所が満載だったというのに、評論家と言われる人たちが、キチンと論じているようには見えないのだ。
インターネットへの書き込みが活発になる原因だ。野球好きはその徹底的な分析を望んでいる。咽の仕えを取ろうと、一部のファンが書き込みに走る気は分からないでもないが、それが健全な姿にはとても見えない。中には行き過ぎた中傷や、罵詈雑言も飛び交っているに違いない。
かねてから、人の悪口を言わないところが、日本人の良いところだと言われてきた。外国では平気で起きる監督批判が、日本で起きにくいことに対して、こちらが異を唱えれば、そうした日本人気質を持ち出され、まあまあ、そんなに怒りなさんなと、宥められたものであるが、昨今のインターネットの書き込みを見る限り、人の悪口を言わないところが日本人の良いところだという、その気質の分析は誤ったものに思える。しかし、その一方で解説者は、古き良き日本人をしっかり貫いている。
表の社会は嘘臭く、裏の社会は本性剥き出し。悪循環とはこのことだ。まさに大人不在。良識不在。これではスポーツは育たない。金メダル9個、銀メダル6個、銅メダル10個。日本は今回、計25個のメダルを獲得したが、日本のスポーツを取り巻く社会が、もう少し健康的であるなら、成績はもっと上がっていたはずだ。
星野ジャパン、そして反町ジャパン。不成績の背景には、共通した問題を垣間見ることができる。勝ったときは大喜び。負けたときはガックリ。これが人間のナチュラルな姿だとすれば、それぞれの今回は、ガックリする番だ。キチンとガックリする姿勢が、問われている。
反町ジャパンに至っては、すっかり過去のチームだ。その3連敗は、なでしこの活躍や、星野ジャパンやマラソンの不振の陰に追いやられ、存在感はもはやゼロ。それで世の中がオッケーなら、最初からチームを編成する必要などない。前回の山本ジャパンもそうだが、思わず五輪チームって何? と訊ねたくなる。こうした疑問に、キチンと答えなられない社会というのは、やっぱり問題だ。日本サッカーが、ダメな理由はここにある。僕はそう思う。
・「食」に悩まされる五輪会場
・北京五輪の喜怒哀楽
・敗因はサイドチェンジにあり
ところが、そうしたムードは、テレビの画面からいっこうに伝わってこない。「申し訳ない」と、星野監督自ら非を認め、頭を下げているというのに、突っ込む人はほとんどいない。普段なら何か言いだしそうな、お笑い系のタレントも、見事なほど黙っている。叩くよりかばう傾向が強く見られる。
星野ジャパンは、他の競技のメンバーとは立場が違う。他の大方がアマチュアなのに対し、彼らはプロ。高額のギャラを手にしているうえに、潜在的に多くのファンを抱えている。不成績に対して、真っ先に叩かれるべき存在だといえる。
中でも監督の采配は一番になる。野球はサッカーとは違い、全てのプレイにサインが関与している。監督の指示通りに動くのが、野球選手の宿命だ。監督の責任は極めて重い。実際、今回の星野采配には、突っ込み所が満載だったというのに、評論家と言われる人たちが、キチンと論じているようには見えないのだ。
インターネットへの書き込みが活発になる原因だ。野球好きはその徹底的な分析を望んでいる。咽の仕えを取ろうと、一部のファンが書き込みに走る気は分からないでもないが、それが健全な姿にはとても見えない。中には行き過ぎた中傷や、罵詈雑言も飛び交っているに違いない。
かねてから、人の悪口を言わないところが、日本人の良いところだと言われてきた。外国では平気で起きる監督批判が、日本で起きにくいことに対して、こちらが異を唱えれば、そうした日本人気質を持ち出され、まあまあ、そんなに怒りなさんなと、宥められたものであるが、昨今のインターネットの書き込みを見る限り、人の悪口を言わないところが日本人の良いところだという、その気質の分析は誤ったものに思える。しかし、その一方で解説者は、古き良き日本人をしっかり貫いている。
表の社会は嘘臭く、裏の社会は本性剥き出し。悪循環とはこのことだ。まさに大人不在。良識不在。これではスポーツは育たない。金メダル9個、銀メダル6個、銅メダル10個。日本は今回、計25個のメダルを獲得したが、日本のスポーツを取り巻く社会が、もう少し健康的であるなら、成績はもっと上がっていたはずだ。
星野ジャパン、そして反町ジャパン。不成績の背景には、共通した問題を垣間見ることができる。勝ったときは大喜び。負けたときはガックリ。これが人間のナチュラルな姿だとすれば、それぞれの今回は、ガックリする番だ。キチンとガックリする姿勢が、問われている。
反町ジャパンに至っては、すっかり過去のチームだ。その3連敗は、なでしこの活躍や、星野ジャパンやマラソンの不振の陰に追いやられ、存在感はもはやゼロ。それで世の中がオッケーなら、最初からチームを編成する必要などない。前回の山本ジャパンもそうだが、思わず五輪チームって何? と訊ねたくなる。こうした疑問に、キチンと答えなられない社会というのは、やっぱり問題だ。日本サッカーが、ダメな理由はここにある。僕はそう思う。
・「食」に悩まされる五輪会場
・北京五輪の喜怒哀楽
・敗因はサイドチェンジにあり
コメントするにはログインが必要です
Ads by Google
SMAP
新品価格¥199
ロープライス¥1
|
BUCK-TICK
新品価格¥2,699
ロープライス¥1,473
|
中谷美紀
新品価格¥2,847
ロープライス¥198
|
ブライアン・タイラー
ロープライス¥2,967
|
その他アクセスランキング
- 1
- ふざけるな星野!「WBC監督」とは図々しいにもほどがある ゲンダイネット 29日10時00分
(19)
- 2
- 「F1日本グランプリ」本当に大丈夫? 「バスの時間保証できない」に怒り J-CASTニュース 28日18時43分
(11)
- 3
- <北京五輪・関連>「閉会式のロンドンパフォーマンスは最低」、英メディアの酷評に「なんで?」―中国
Record China 27日18時53分
(5)
- 4
- 最後まで「カイオウ」コールが場内に スポニチ 29日06時01分
- 5
- 五輪中継で流れた『2016東京』招致CMの値段 ゲンダイネット 28日10時00分
(20)
- 6
- 【北京ウォッチ】朝青龍に大統領の野望、モンゴル金メダリストに嫉妬? Sports Watch 28日10時30分
(5)
- 7
- 五輪惨敗で混迷するWBC監督 野村監督の星野外しで古田就任!?
内外タイムス 26日15時00分
(32)
- 8
- 【Sports Watch】不可解な柔道の代表選考 Sports Watch 08日11時44分
(44)
- 9
- 北島康介とモデル・砂央里の関係はどうなってるの? ゲンダイネット 23日10時00分
(5)
- 10
- ○錦織、3回戦へ=日本男子35年ぶり−全米テニス 時事通信社 29日11時52分
注目の情報
オリックスVIPローンカードなら安心の低金利 ⇒ 年率5.9%でご契
約の場合、10万円を30日間ご利用で利息はなんと『484円!』年率15.0
%でご契約の場合、利息は『1,232円』
お申し込みはこちら