東京都教育委員会が06年4月に出した「職員会議で教職員の意向を確認する挙手・採決を行わない」との通知を撤回するよう都立三鷹高の土肥信雄校長(59)らが求めている問題で、元都副知事で都教育委員の竹花豊氏(59)は28日の都教委定例会で「現職の校長先生が言われていることは重く受け止め、無視するのではなく本人の意向を聞き返して対処すべきだ」と述べ、土肥校長の意見を文書で提出させるよう都教委に求めた。
竹花氏は「対立ではなく、常識ある大人としてきちんとお互いに認識し合うことが大事」と主張。国際基督教大の藤田英典教授(教育社会学)や教育評論家の尾木直樹氏らが土肥校長の主張に賛同している点にも言及し、「(識者には)何が問題でどうすべきか、率直にご指摘をいただきたい。都教委に閉鎖性があり、耳を貸さない体質だと発信されるのは非常に心外だ」と話した。他の委員も同調した。
土肥校長は昨年11月にあった都立校長会から、都教委の通知について、「職員会議で活発な議論がなされなくなった」などとして撤回を求めている。【木村健二】
毎日新聞 2008年8月29日 2時30分