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[民主党]3氏離党で攻勢前に痛手 与党は歓迎 

 民主党の渡辺秀央参院議員らによる離党、新党結成の動きは、9月12日召集予定の臨時国会で攻勢を強めたい民主党に少なからぬ痛手となった。与党からは歓迎の声が上がっているが、「ねじれ国会」の下で「離脱の連鎖」へのおびえは共有している。今回の動きが一過性に終わるのか、広がりをみせるのか。民主党、与党の双方とも読み切れていない。【田中成之、川上克己】

 離党の動きが明らかになったのを受け、議員会館に集まった記者団に対し、大江康弘参院議員は新党「改革クラブ」を結成するに至った意義をとうとうと語った。

 「消費者庁、補正予算、新テロ対策特別措置法延長とある。先延ばしはできない」

 民主党と行動を分かつことで「第3極」としてのキャスティングボートを握る狙い。渡辺氏も「自民、民主に対して是々非々でやっていく」と明言した。

 9月の代表選で小沢一郎代表の無投票3選が固まり、公然と「小沢批判」をしてきた両氏を中心とする新党結成の動きは急だった。27日夜、民主党の姫井由美子、無所属の荒井広幸、松下新平3参院議員を東京都内のホテルに集め、新党結成の段取りを決めた。

 この中で、姫井氏の参加は意外感をもって受け止められた。姫井氏は昨年7月の参院選で、自民党の片山虎之助元総務相を破って初当選。民主党躍進の象徴のような存在だったからだ。

 幹部の一人は「姫井さんは体を張ってでも止めてくれと菅直人代表代行にお願いしたのだが、残念だ」と影響を懸念。若手議員は「昨年の不倫疑惑報道などで県連副代表を辞任して以来、居場所がなくなっていた。誘われるままに参加を決めたのではないか」と声をひそめた。

 小沢氏はこの日、代表選立候補を初めて明らかにした。執行部側としては対抗馬の押さえ込みに成功したことを受けた行動。渡辺氏らから「新党結成」をぶつけられたのだが、周辺は「動じたととられるのも変だから、予定通りにいこうと判断した」と説明した。

 執行部は渡辺、大江、姫井3氏の離党届けの扱いを先送りし、参院会派の離脱も認めない構えだが、3氏が「造反」するのは確実。このため、過半数を確保するためには今後、社民、国民新両党との合意成立を重視しなければならなくなる。政調幹部は「民主党の提出法案を参院で可決させるハードルが高くなった」と頭を抱えた。

 ◇離脱の素地、自民にも

 「私どもの政策と考え方を含めて同じ方向であるならば、協力していける」。福田康夫首相は28日夜、記者団に「改革クラブ」との臨時国会での連携に期待を表明した。

 自民党幹部も「不満や違和感が渦巻いていることの表れだ」と語り、民主党が一枚岩でないことを世論にアピールできたとの認識を示す。ただ一方で、自民党内には「民主党のゴタゴタはとりあえず歓迎すべきだが、将来的な損得勘定を見極めることも必要だ」(閣僚経験者)という慎重な見方も存在する。

 与野党攻防の最大焦点は次期衆院選の勝敗にある。しかし、「ねじれ国会」下では、双方による「切り崩し工作」や離脱の動きが重要な要素となるのも事実。その意味で、今回の離党と新党結成は「ねじれ国会」政局の一断面を示したと受け止められている。

 政府が29日に決定する総合経済対策をめぐっては、政府・自民党と公明党の意見の相違が表面化。公明党政調幹部は「所得税の定額減税が入らなければ離れてもいいというくらいの覚悟だ」と漏らしており、「公明党が首相と距離を置き始めた」との見方が定着している。

 さらに自民党内には経済政策をめぐる路線対立があり、与党でも渡辺氏らのような不満分子が新党結成に動く素地は十分にある。自民党にとっても「対岸の火事」ではない――というとらえ方が党内の慎重な見方につながっているようだ。


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