桃太郎王国ニュース


2008年08月27日

「じっくり楽しめる」という欠点(前篇)

 奥が深いゲームだから、じっくりと楽しめる。
 100時間たっぷり楽しめるほどの、やりこみ要素がある!

 みたいなフレーズで評されるゲームは、そろそろ、大多数のゲームファンの心には響かなくなっています。とりわけ、それが据え置きゲーム機用のソフトだった場合、むしろマイナスイメージを感じる人の方が多いんじゃないかしら?

 そんなに長い時間、テレビを占拠できないよ!

 という人の方が、いまでは多数派になっているからですね。当ブログの読者の多くは、すでに社会に出て働いていると思いますので、この感覚が実感として理解していただけるでしょう。とりわけ既婚者や、すでにお子様をお持ちの方には、強く同意していただけると思います。

 長く楽しめるほうが、いいゲームだ。
 どっぷりハマれるものほど、いいゲームだ。

 という、いまにして思えば「とんでもなく間違った考え方」に沿って、ゲームは発展してしまいました。

 ユーザー大半が子供だったり、あるいは学生だったりしたうちは、それでもよかった。お金はないけど、時間はある。同じ1本のソフトを買うなら、より長く遊べるソフトのほうが、「いいゲームだ」と感じられるからですね。



 でも、大人になると、そうはいかない。自由にできる時間は、どんどん減っていく。また、ゲーム以外の「楽しいこと」も覚えていく。映画も演劇もテレビもスポーツ観戦も楽しいし、友達と酒を飲んだり、恋人とお酒を飲んだり、海外旅行することも楽しいしね。女の子のいる店で飲むことも楽しむ人や、性風俗に行く人だっているでしょう。

 大人になると、楽しいことは、どんどん増えていく。さまざまな娯楽の中のひとつとして、ゲームという娯楽がある。――といった位置づけになっていくわけです。当たり前のことです。



 だから、ゲームに対して、見る目が変わります。

 いいゲームはないかなぁ。
 どっちのゲームが楽しいかなぁ。

 とは考えなくなっていく。ゲーム同士を比較しなくなっていくんですね。そうじゃなく、大人は「ゲーム」と「ゲーム以外の娯楽」を比較するようになっていくんです。ゲームをするよりも、こっちの娯楽をしよう、と考えることが増えていく。

 ファミコンが登場して25年ほどが過ぎ、ゲームユーザーの多くが、そういう年齢になってきたからこそ

 長く楽しめるほうが、いいゲームだ。
 どっぷりハマれるものほど、いいゲームだ。

 という考えで発展してきたゲームソフトは、だんだん売れなくなっていったわけです。だって、そんな時間がとれないし、それだけの時間があれば、もっと他に楽しい娯楽があるよ、と考えるようになるからですね。

(続きます)

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この記事へのコメント
とっくにみんなが気付いてたことを
「オレすごいことに気付いちゃった!」
みたいに長々といくつもエントリを分けて書かれても…

こんな事じゃ、野安さんの文章力の無さしか伝わりませんよ
Posted by スゴイですね at 2008年08月27日 23:44
>スゴイですね

まぁ気づいてない人がここに一人いるから私は読みたいですけど、
続きすぎじゃあああああああああ

続きまだかな~マナカナ~
Posted by ぬすっと at 2008年08月28日 04:20
とっくにここを見るような人は気づいているだろうことを「俺すごいことに気づいちゃった」みたいに長々と書けば色々言う人は当然いるだろうと理解した上で、とりあえず前置きとして書いてるように見受けられるのですが・・・(すこし冗長だという意見には同意)
まずsituationを設定して、その後「で、どうなの?」っていう本論に入るのは議論の基本ですよね。
Posted by とまと at 2008年08月28日 07:43
野安さんらしい書き方で面白いですね。
PS2が全盛の頃、ゲームを取り巻く物全般に造詣が深い人は、
とっくに気付いていたけど、
業界に身を置く人はそれに気付いていても、
認めちゃうと自らを否定する事になるから言えなかったんでしょうね。
コアユーザーも自分達が異端だなんて認めたくなかったでしょうし。

ちなみに、30代中盤で時間とお金はある独身なのに、
ボリュームたっぷりな大作系タイトルが遊べなくなってしまってます。
マリオギャラクシーと、スマブラXに違和感を感じた理由を、
続きで何か読み取れるかな?
Posted by じゅん at 2008年08月28日 09:01
重厚に構築されたゲーム世界に入り込んで楽しむゲーマーが減少し、現実世界の延長線上のゲームを楽しむユーザーは増大してるということですね。

前者の場合はまず世界感の把握をしなければならずとても面倒くさい。

この面倒くさい壁を崩壊させたのが、ニンテンドッグスや脳トレであり、その後たくさんのユーザーが流れ込んできたというわけですね。
Posted by アクセス at 2008年08月28日 09:20
任天堂さんのメイドインワリオシリーズなんかをプレイして思うことは

「ゲームなんだから楽しいところだけ抽出しちゃえばいい」
みたいなことを感じますね

長い長い時間をかけて一つのゲームをクリアーするという図式は古いのでしょうね
Posted by スモークチーズ at 2008年08月28日 10:44
相変わらず

DS最高
wii最高

っていう結論ありきで文章を考えてるのが見え見えでうさんくさいですね。
コメントしてる方たちも同様で、さしずめ野安教といった感じですか。
とにかく、DSとwiiって素晴らしい!という結論に行き着くための理論展開なので、妄想や決め付けもかなり入ってくるのは仕方ないところなんでしょうね。

もちろんそれが悪いとは思いませんけどね(笑)
野安さん含め、みなさん評論家か学者きどりで楽しそうでなによりです。
Posted by NINTENDO at 2008年08月28日 14:50
 ほんとに毎回毎回任天堂を褒めるために記事を書いてますよね。
任天堂は素晴らしいんだと。
多くの人たちから支持されているんだと。

 でも、本当にそうでしょうかね。
ドラクエやFFなどのリメイクを除けば、WiiにしろNDSにしろ任天堂の、しかもごく一部のソフトが好調なだけですよ。
要は支持されているんじゃなくて特定のソフトにユーザーが集中しているので売れてるように見えるだけ。
野安さんの言うような一般層向けのゲームのほぼ全てがさっぱり売れてないのが現実です。
任天堂が強いんじゃなくて、要は宣伝している任天堂の商品が強いんです。

最近のゲーム屋では以前のような活気がありません。
NDSも昨年同期比で本体の売上がたった四分の一になり、需要を満たしたとはいえソフトの売上が激減しているのははっきりわかります。
支持されているはずなのにすでにソフトがごく一部のものしか売れてない現実。
野安さんの任天堂の売れ筋商品だけ見て語る任天堂賛美には違和感しか持てないのですが。
Posted by A助様@お兄やん at 2008年08月28日 20:41
批判的なコメントが多いみたいですが、自分も「奥が深いからじっくり楽しめて、やりこみ要素がある! => これが据え置きゲーム機の場合にむしろマイナスイメージを感じる」の部分が引っ掛かりますね。

奥が深くてじっくり楽しめる作品を望む人も、まだまだたくさんいるでしょうし、長時間楽しめることをマイナスととらえるような人は、あまりゲームソフトを買わないような人ではないでしょうか。

コメントのところどころで任天堂がどうのこうのとありますが、Wiiの場合も売れているソフトはスマブラ、マリカ、WiiFitといった短い時間で楽しめるものばかりです。ゼルダやマリギャラには、これらのような勢いがありませんでした。

野安氏の指摘する、長く遊べてどっぷりハマれるソフトが売れなくなってきている現象は、Wiiにも当てはまっているのが現実だと思います。
Posted by S太郎 at 2008年08月28日 22:29
> S太郎
野安氏自身も「マリオギャラクシーは失敗作」ってエントリ書いてたよ。

「スーパーマリオギャラクシー」は失敗作である
http://retro.mmoh.jp/e50518.html

野安氏のblogをずっと拝見してる自分にとっても「前々から言ってたことを
なんでまた繰り返して言うんだろう」ってのは、ちょっと気になってはいる。
そこから更に踏み込んだ何かが飛び出すのかなー、と。
Posted by exor at 2008年08月28日 23:28
ゲームが売れなくなっている現実に対して

任天堂はゲーマー追従の性能拡大路線を捨てて
手軽に 誰でも の新しい試みで成功した。

SONYは過去の栄光を引きずって従来からの脱却ができずに
最高の性能の機械が出来た、最高のゲームも発売する!価格は高いが
性能に比べたら安いくらいだ!
とお金持ちのゲームマニア向けに発売して失敗した


最高の器は用意したからとサード任せにして苦戦しているSONYと
市場をしっかりと分析して売れるハードと面白いソフトを用意して
きちんと結果を出している任天堂

どちらが素晴らしいかは中学生でもわかるはずなのですが?

性能競争から脱却し、ゲーム初心者に向けて手軽なゲームを発売して
最初からゲーマーを育てるという試みに挑戦している任天堂に対して
裏切られた捨てられたと逆恨みをしているなおかしなゲームマニアが
何人かいるようですが、冷静になって今一度考えて欲しいものです。
Posted by fdsa at 2008年08月28日 23:53
普通に読めばわかるけど特定の機種の話は一切してないよ?
ゲーム機の名前出してないのに気付かない?
ゲーム業界全体の話でありゲーム以外にも当てはまる話。
Posted by R at 2008年08月28日 23:54
>当ブログの読者の多くは、すでに社会に出て働いていると思いますので、この感覚が実感として理解していただけるでしょう。

案の定A助が理解できてなくてわろた
Posted by   at 2008年08月29日 00:08
そもそも、
「どちらか一方が正しくてもう片方は間違い」
という考え方自体が間違い。

長時間どっぷり楽しめるゲームがあってもいいし、
短時間でさくっと楽しめるゲームがあってもいい。

ただ単に現在は後者よりの人が増えているよ、というわけで、
さすがに
>いまにして思えば「とんでもなく間違った考え方」に沿って
は言い過ぎだと思う。
「物事の片面しか見ていない」くらいが適当ではないかと。



寝る間を惜しんで廉価オブリやってるけど未だに終わらない…
Posted by 風雅 at 2008年08月29日 00:24
A助は書き込み禁止処置解けたの?
たしか健全な運営維持のため、出入りをご遠慮された方ですよね。
不快なのでこのコメント欄に書き込む事もご遠慮頂きたいのですが。
Posted by   at 2008年08月29日 00:28
A助氏の書き込みは自分は賛成です。
堂々と名前晒してコメントしているのですから
気に入らない点があればいくらでも反論の余地はあります

匿名や捨て名で誹謗中傷する人をまず書き込み禁止にすべきですね。
あまりに卑劣ですので。


>>fdsa氏
ソニーも実は同じ路線なんですよ
ただ、理想が高すぎて現実が全くと言っていいほど追いつかなかった。
それで従来通りの路線で売らざるを得なくなったのが実際です。

任天堂は、新規ユーザーの獲得は物凄く上手ですが
ゲーマーの育成となるとかなり失敗している感は否めません。
例えばマリオカートWiiは、せっかく素材や下地は良いのに
ゲームバランス調整の詰めが甘くパーティーゲームの域を
越え切れていないとか。
例えば、せっかく性能を落としてまで付けたWiiConnect24が、
ゲーマーのWii稼働率アップにあまり貢献できていなかったりとか。
例えば、発売前はロード時間を短くすると言っておきながら
実際は従来のゲーム機と大差ないとか。


どの勢力も、発展性はあるのに潜在能力を発揮しきれていない
というのが現状だと思います。時間の無い人も、ある人も、
どちらも楽しめる何かの登場に期待ですね。

個人的には、ドラクエ9あたりがやってくれるんじゃないかと予想しますが。
Posted by roko at 2008年08月29日 01:38