南陽市の塩田秀雄市長は27日、記者懇談会で置賜地方の合併問題について「(南陽、長井、米沢各市中心の)3極体制がベストだが、今は難しい。第2の選択肢として公立置賜総合病院を構成する(南陽、長井、川西、飯豊の)2市2町を積極的にやる時期かもしれない」と述べた。
財政的特例措置のある合併新法の期限、2010年3月を目指すが「法期限内となれば12月がタイムリミット。最終決断しなくてはならない時期だ」と話した。「人口減などから財政的にも将来的に合併は避けて通れない。一歩でも二歩でも前へ進める選択肢を取らなければ禍根を残す」とし「見切り発車し、他が集まっても良いように体制を整え待つのも一策だ」と話した。
一方、長井市の内谷重治市長はこのほど、広域消防、ごみ清掃などの「西置賜行政組合」から非合併派の小国町を除いた、白鷹、飯豊両町との1市2町合併案を挙げ、2町に「声を掛けたい」と積極的な考えを示した。ただ、2町とも10月に町長選を控えている。公立置賜総合病院枠の2市2町案は「選択肢の一つだが、南陽市と核が2つになり生活圏も違う」としている。
置賜地方は、3市5町の大合併が白紙になり、今月には川西町長が呼びかけた米沢、南陽両市、高畠町との案も実らなかった。【近藤隆志】
毎日新聞 2008年8月28日 地方版