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女性スパイ:韓国人将校らの暗殺命令受ける(上)

スパイ活動の証拠物。27日午後、水原地検の関係者が地検の大会議室で脱北者を偽ったスパイとして逮捕された元正花容疑者のパスポート、アルバム、コンピューターのハードディスク、北朝鮮を褒めたたえる内容のCD、工作活動のために受け取った男性健康食品などスパイ活動の証拠物を公開している。
 脱北者を装った女性スパイの元正花(ウォン・ジョンファ)容疑者は、自分の性的魅力と韓国の低下している安全保障意識を利用し、ここ10年間にわたって韓国、中国、日本を行き来し、スパイ活動を行ってきたことが、合同捜査本部の捜査で分かった。

◆中国で脱北者など約100人を北送

 元容疑者のスパイ活動は、1999年に中国で始まった。中国駐在の北朝鮮国家安全保衛部の工作員を務めつつ、「反逆者の捜索」活動を行っていた、と合同捜査本部は明らかにした。「反逆者」とは、脱北者や、北朝鮮に敵対的な韓国の事業家をいい、延吉、琿春などで3年間にわたって約100人を捕まえ、北朝鮮に拉致していたという。北朝鮮保衛部によって能力を高く評価された元容疑者は、韓国国内でのスパイ活動を命じられ、2001年10月に朝鮮族だと偽り、韓国の労働者と結婚。韓国入りを果たした。

 元容疑者は、朝鮮族よりも脱北者の方がスパイ活動に有利だとみて、国家情報院に脱北者だと偽り、自首することで、韓国定着に成功した。政府の監視を避けるために、京畿道に貿易会社を設立したほか、水産物品の取引を理由に中国と韓国を行き来した。中国に向かった本当の理由は、保衛部に「実績」を報告し、新たな指令を受けるためだった。2002年10月から06年12月まで実に14回にわたって在中保衛部を訪問していた。

カン・フン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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