生まれたばかりの赤ちゃんを見る母親のタンタン=26日、神戸市立王子動物園提供
生まれたばかりの赤ちゃんに顔を近づける母親のタンタン=26日、神戸市立王子動物園提供
生まれたばかりの赤ちゃんをくわえようとする母親のタンタン=26日、神戸市立王子動物園提供
神戸市立王子動物園(灘区)は26日、人工授精を実施していた12歳のジャイアントパンダ「タンタン」が同日午後3時46分、赤ちゃんを産んだと発表した。国内で人工授精による出産に成功したのは88年の東京・上野動物園に次いで4例目。王子動物園では初めて。
王子動物園によると、産室の監視カメラ映像から、赤ちゃんの体長は約23センチ、体重は約100グラムと推測。性別が判明したら名前を公募し、3カ月後に一般公開する。育児放棄の心配もあるため、当面は24時間態勢で見守る。
中国から00年にタンタン、02年に雄のコウコウ(12歳)を迎え、03年から自然交配と人工授精を毎年試みてきた。昨年初めて人工授精で妊娠したが、死産。今年は4月30日〜5月2日に3回実施した。飼育担当者は「新鮮な精子を採取し、排卵日にドンピシャで人工授精できた。積み上げたノウハウが生きた」と話した。