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08/27-12:50--職員定数２割減　県財政構造改革プラン素案　譲渡・廃止31施設

　岡山県の石井正弘知事は２７日の定例記者会見で、財政構造改革プランの素案を発表した。目標効果額を４００億円に設定し、職員定数の約２割減、事務事業や公の施設の大幅な廃止、縮小で歳出を削減。県有施設駐車場の原則有料化などの歳入確保策も打ち出した。効果額に盛り込まれていない独自の給与カットの削減幅は、平均９・５％に設定した。　４００億円のうち、人件費・内部管理経費で計１３５億円を削減。このうち、７０億円を目指す人件費では、定数を現在の４４３３人から、採用抑制などで２０１３年度までに約８００人減らし、３６００人体制とする。　人件費以外では出張旅費など各種手当を３０億円、消耗品購入費や光熱費などの運営費を３０億円、公債費を５億円減らす。　行政経費は１３０億円削るが、うち一般施策で１１８億円を削減する。国民文化祭の経費は先催県の半分となる約８億円以下（県費ベース）に縮小。県庁の耐震化事業は当分の間停止し、消防防災ヘリコプターの格納庫も、当面は岡山空港への整備を取りやめ、岡南飛行場に確保する。　民間団体への補助は原則廃止、あるいは２分の１を上限とし、市町村が行う国庫補助事業への上乗せ補助も原則廃止する。　公の施設では、南北のファーマーズマーケット、県南部健康づくりセンター、水島サロンなど３１施設を譲渡先が見つからない場合は廃止。農林水産関係の試験研究機関を集約化したり、民間などへ譲渡した上で存続させるなど、１４０施設のうち計５７施設へ見直しの手を加え、計１０億円の削減を目指す。　一方、１４０億円を目指す歳入確保では、県営施設駐車場の料金を原則有料化。県有施設へのネーミングライツ（命名権）導入も検討する。　また、１２年度までに県税収入率を９８・０％まで引き上げ、これらで５０億円の増収を図る。退職手当債は９０億円発行する。　削減効果額は毎年度段階的に増やすこととし、初年度の０９年度は１６９億円が目標。１２年度予算の時点で４００億円達成を目指す。　目標との差額分は職員給与のカットで補う。現在平均３％の削減幅は、同９・５％以上とし、１４０億円の効果を見込む。４５歳の主幹級職員で年間５５万円の減額になるという。　県は６月、早ければ０９年度決算確定時に財政再生団体に陥る可能性があるとして「財政危機宣言」を発表。同時に主管課長をメンバーとするプロジェクトチームを設置し、素案の作成を進めていた。　２８日から９月２６日までパブリックコメントを受け付けるほか、県議会や市町村の意見も踏まえ、１１月中に成案をまとめる予定。　石井知事は「安全安心や子育てなどの分野にはできるだけ配慮した。難局を乗り越え、誰もが安心して暮らせる活力ある岡山をつくりたい」と改革への決意を表明した。