2008年08月28日(木)
助産師確保へ修学金貸与 市内就職で全額返還免除 山梨市方針
山梨市は助産師を確保するため、来年度から助産師を目指す学生に月1万−2万円を貸与する修学資金制度を導入する方針を固めた。助産師の免許を取得した後、市内の医療機関で5年以上助産師として従事するなどした場合、資金の返還を全額免除する。市は9月定例市議会に条例制定案を提出する考え。
市保健課によると、制度の対象者は大学の助産師コースまたは助産師を養成する専門学校に在学する人。山梨県立大と山梨大の県内学校の在学者は月1万円、県外の学校在学者は月2万円を1年間、無利子で貸与する。
資金の返済が免除されるのは免許取得後、市内医療機関に助産師として5年以上勤務した場合。このほか、助産師を希望しながら市内の医療機関の都合で看護師となり、その後5年以上勤めたケースも対象に加えた。
現在、市内で妊婦が分娩(ぶんべん)できる施設は診療所1カ所。笛吹、甲州両市を含めた峡東地域では同診療所と笛吹市の診療所の2カ所しかない。甲州・塩山市民病院は医師不足で分娩の取り扱いを休止している。
県内各地の病院で助産師外来を設置するなど助産師のニーズが高まっていて、山梨市の診療所の分娩数も若干増加している。同診療所から助産師の充実を求める声が上がり、「地域で安心して出産できる環境をつくっていこう」(同課)と、市が支援策について検討してきた。
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