販売されていた枕とカバー
テレビ東京のショッピング番組などで、ゲルマニウムや竹繊維配合をうたって販売された枕に、両成分がいずれも含まれていなかったとして、公正取引委員会は27日、同テレビが100%出資する通販会社「テレビ東京ダイレクト」(東京)に、景品表示法違反(優良誤認)に基づく排除命令を出した。
地上波のテレビショッピング番組で扱った商品の広告表示をめぐり同法違反に問われたのは、ディノス(フジテレビ系列)や、テレビ朝日に次いで3件目。
調べでは、テレビ東京ダイレクトは07年1〜11月、ショッピング番組「てれとshop」で、ゲルマニウムの遠赤外線効果や、竹繊維による抗菌効果をうたって、枕や枕カバーをセットにした商品「快眠★夢枕」(6980円)を紹介。同社のウェブサイトでも同年1月〜今年1月に同様に表示して販売した。
ところが、外部の指摘で同社が今年1月に調べたところ、枕やカバーにゲルマニウムや竹繊維が全く含まれていなかったことが判明。3月以降に商品の回収を進めていた。販売数量は約2万8600セットで、売上高は約1億8900万円になるという。
公取委によると、同社は枕メーカーの企画を元に販売を始めたが、事前に商品のチェックをせず、メーカーの説明をうのみにしていた。メーカーは昨年末に倒産した。
同社は「お客様はじめ視聴者の皆様にご迷惑をおかけすることとなり、誠に遺憾に思っている」とコメントした。
公取委は記者会見で「ショッピング番組が増えているが、商品の販売にあたりチェック態勢が必要」と、業界に苦言を呈した。(高田英)
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