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ヤルヴィ/ヨーテボリ響による、シベリウスの劇音楽集
・劇音楽『クリスチャンII世王』組曲 作品27
・劇音楽『ペレアスとメリザンド』組曲 作品46
・劇音楽『テンペスト』 作品109より(抜粋)

ネーメ・ヤルヴィ指揮、ヨーテボリ交響楽団 1983年〜1989年録音
(BIS BIS1697 「ジ・エッセンシャル・シベリウス」15CDより


BIS「ジ・エッセンシャル・シベリウス」、やっと9枚目です。このごろほとんどCDを聴かないので、今年中に聴き終わらないかも(ーー;)。この1枚は、シベリウスの劇音楽を集めています。演奏は、ネーメ・ヤルヴィ/ヨーテボリ響。

『クリスチャンII世王』は、1898年といいますからシベリウス33歳のときの作品。組曲は「夜想曲」「エレジー」「ミュゼット」「セレナード」「バラッド」の5曲構成です。

最初の「夜想曲」は優雅なワルツで、ちょっとチャイコフスキーのバレエ音楽を思わせます。この曲だけでなくつづく3曲もメロディーが親しみやすく、夜想曲風。若いころのシベリウスって、魅力的な旋律をいっぱい持ってたんだなあ。最後のバラッドで劇的になり、弦と管がかけあって急迫していくんですが、喜ばしい凱歌に到達します。これで「めでたしめでたし」かと思いきや、どんでん返しで暗転。これは悲劇だったんだ、と最後になってわかりますf^^;。

シベリウスのラストはこのタイプがよくあるのですが、このせいで演奏機会が少ないとしたらもったいない。もっとポピュラーになってもおかしくない曲です。
2曲目の『ペレアスとメリザンド』は、シベリウス以外にフォーレ、ドビュッシー、シェーンベルクに同名の曲があるという珍しいパターン。ここでは、9曲が選ばれています。2分前後の曲が多いので、30分かかりません。

題材の関係もあると思いますが、全体に重苦しく、不吉な感じが漂っていて、明るい曲が少ないです。でも、『クリスチャンII世王』から7年後ということもあり、よりシベリウスらしさ、音楽の充実度は上がっています。とくに2曲目の「メリザンド」は、イングリッシュ・ホルン(オーボエじゃないと思う)による憂いと孤独と憧れが混ぜ合わさったようなメロディーが印象的。

3曲目は『テンペスト』。シベリウス60歳ごろの作品です。計11曲が演奏されていますが、曲はさらに短くなって1分少々のものが多く、『ペレアス』全曲より短い。このあたり、簡潔方向に向かっていることがわかります。

1曲目の「樫の木」が始まったとたん、明らかにシベリウスの音楽が進化を遂げたことがわかります。簡潔さを増しながら、音楽の振幅・オーケストレーションの色彩感がより広がった印象。ハープの響きも特徴的で、この曲以外にもハープを聴かせる場面がかなりあります。短いながらどの曲も個性が際立っていて、面白い。みっちがとくに印象的だったのは、1曲目、3曲目(「カリバンの歌」?)、10曲目(「ミランダ」)かな。終曲は「嵐」で、これはもう、どう聞いても暴風雨の音楽でしょう。最後はどうなるのかとどきどきしながら聞いていると、そのままいきなり終わりました(爆)。コーダとか締めとかそういうのはなし。さすがシベリウス!

パパ・ヤルヴィは、楷書風のかっちりとした、丁寧な指揮です。『クリスチャンII世王』のように5分を超える音楽が多い場合は、もうちょっと動いてくれないかなあ、と思うときもありますが、短い曲では問題ありません。オケは弦に厚みがあり、管に十分対抗して充実感があります。録音もそういう演奏をよく捉えています。
posted by みっち | 19:20 | CD・DVD | comments(1) | trackbacks(0) |
コメント
ほらほら。もうしっかりアーカイブに保存されてるよ。
郁=松葉裕子
Mizusumashi=木津尚子
Mikomaid=福井利器

あーはっはっは!ばれちゃってくやしいのう!ぺちんっ!
2008/08/28 01:13 by kasumoerer
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