2008年08月27日
深浦加奈子さん安らかに。がんなんかで死にたくないねと言ってたのに…
帰宅してパソコンのメールを開いたら友人から「訃報」が入っていた。
「深浦加奈子さんが亡くなりました」との文面に一気に酔いが醒めた。
現場を離れて数年、深ちゃん(ごめんなさい。当時の呼び名で書きます)
とはお目にかかっていなかったが、俄かには信じられない情報だった。
この間の神戸みゆきもそうだったが、やはり“がん”が命を奪ったか…。
あれは94年だったか。以前から「第三エロチカ」出身でめちゃくちゃ芝居
の上手い女優がいると聞いていて興味があったが、その年の10月から
スタートした貴島ドラマ「私の運命」で深ちゃんと初めてご一緒させていた
だいた。
凄く礼儀正しい人でやたらと恐縮した事を昨日のように覚えている。
ドラマはヒロイン千秋(坂井真紀)の恋人・次郎(東幹久)が肺がんに侵さ
れ、死と直面することによって様々な人間模様が浮き彫りにされる筋立。
次郎が入院した病院のナース(常盤貴子)の出現によって千秋の運命が
翻弄される愛憎劇に発展するが、深ちゃんは常盤っちの先輩ナース役。
時々、MスタジオのVTRの合間に出演者とお茶をしたが、常盤っちと深ち
ゃんの顔立ちがよく似ているので笑い話に華が咲いた。二人とも頬骨が(
多分)太いので「骨太姉妹」と茶化したのも私「飲酒楽堂」だった。
東くんも加わり、絶対“がん”にはなりたくないねと話したこともあって、結
果、深ちゃんだけは丈夫だし、ならないよ。と意見が一致したのに…。
実に人の運命など分からないものだ。
それから4年後に薬丸くんと沢口靖子ちゃんの「海まで5分」で彼女とまた
ご一緒したとき、お互いまだ“がん”で死んでないねと笑いあったものだ
が、それからしばらくたって発病していたとは…。
48歳。まだまだこれから女優として名バイプレイヤーとして活躍できたは
ずなのに残念だ。ただただ残念としか言いようがない。
結婚しないの?とたずねた時、正直、好きな人はいるんだけど、こういう
仕事をやっているとなかなかね。と笑っていた彼女のふと見せた寂しそう
な笑顔がまた思い出される。
天国でその好きな人と一緒になれるといいね。ゆっくり休んでください。
合掌。