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医師養成数50%増を―医療ビジョン中間報告

 舛添要一厚生労働相が主導する「安心と希望の医療確保ビジョン」具体化に関する検討会(座長=高久史麿・自治医科大学長)は8月27日の会合で、来年度に医学部定員を過去最大規模の8360人にまで増やし、将来的には現在の50%程度増加するとの内容の中間取りまとめ(案)について大筋で合意した。字句修正の上、近日中に取りまとめる。

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 中間取りまとめ(案)は、24日に海野信也委員(北里大産科婦人科教授)らによって示された報告書骨子(案)の方向性とほぼ変わらない内容になった。▽医師養成数▽医師の偏在と教育▽コメディカル等の専門性の発揮とチーム医療▽地域医療・救急医療体制支援▽患者・住民の参画―の5項目から成る。

 「医師養成数」については、「骨太の方針2008」と同様に、少なくとも過去最大の医学部定員である8360人程度を目指すべきとした。その上で、将来的には現在の50%程度、医師養成数を増加するとしたが、医師についての需要を見ながら養成数を調整していく必要があるとしている。医師需要などの推計については、女性医師の働き方や医療提供体制の在り方など、さまざまなパラメーターを考慮した上で、厚労省が示すべきとした。

 「医師の偏在と教育」では、地域間や診療科間の医師の偏在を解消し、医療の質を高めていくために初期臨床研修制度と専門医トレーニング(後期研修制度)の在り方を見直すべきとした。その上で、医師の卒前・卒後教育の連携をはじめとした臨床研修制度の在り方について議論する、文部科学省と厚労省の合同検討会の早急な立ち上げを要望している。この検討会については舛添要一厚労相が24日の会合で、週内にも発足させる意向を示している。
 また、産科や救急、へき地などで働く医師に対して、手当を支給するなどのインセンティブも付与すべきとした。

■診療報酬にドクターフィーを
 「地域医療・救急医療体制支援」では、診療報酬をホスピタルフィーとドクターフィーに区別することを検討すべきとした。また、「医師の標準的指示書や個別的約束指示の下で看護師の裁量性を認める」との文言を盛り込み、訪問看護の在り方を検討すべきとした。患者が無料で明細書を受け取れるようにする必要性も示した。
 このほか、トリアージができる看護師の養成や、消防防災ヘリコプターを救急搬送にも活用することを求めている。

 「患者・住民の参画」では、地域住民が自らトリアージできるようなフローチャートの作成や配布などの取り組みに対する支援も重要とした。

 中間取りまとめ(案)の内容について、嘉山孝正委員(山形大医学部長)は会合で、「ドクターフィーやインセンティブなどが入ったのは歴史的革命。医療現場の若い人たちのモチベーションが高くなる。これからはトップが自浄作用を発揮し、情報を開示していくことが必要になる」と述べた。


更新:2008/08/27 22:38   キャリアブレイン


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