［アナリストが走る！］データに示された中小企業の未曾有の大不況、特にひどい業種は？

　６年半ぶりの悪い結果となりそうだ。

　聞きなれないデータだが、「商工会議所・早期景気観測調査」は中小企業の経営状態を幅広く投影したもので、速報性に優れた貴重な資料だ。

　８月29日に発表予定の８月調査は、中小企業の景気動向を示す業況ＤＩが「マイナス65」前後となる見込み。直近で最も悪い数字だった02年２月の「マイナス63.1」を６年半ぶりに下回る、悪い結果となる見通しだ。

■速報性に優れ、日経平均株価との連動性も高い

　「商工会議所・早期景気観測（ＬＯＢＯ：LOCAL BUSINESS OUTLOOK）調査」とは、日本商工会議所が、全国の400余りの商工会議所を通じて、約2500の中小企業の景気の状況などを調査・発表しているものだ。

　調査は毎月20日〜25日に行われ、その月の最終営業日に結果が発表となる。すなわち速報性がきわめて高く、中小企業のまさに足元の景気動向を反映した貴重な資料だ。

　全産業の景気状況を示す「全産業業況ＤＩ」の動きを見ると、07年央までは「マイナス25」前後で推移していたが、その後「マイナス60」台に一気に急落した。

　日経平均株価もほぼシフトした動きとなっており、業況の悪化がさらに進めば、もう一段の下落があってもおかしくない状況だ。

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