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鹿沼水没事故、本当に行政が全面的に悪いのか?

 鹿沼市の水没事故。警察と消防が動かなかったことが遺族やマスコミによって非難されているが、果たして本当に行政が全面的に悪いのだろうか?

 責任を追及するだけでは何も生まれない。このような事故が起こらないよう、そして起きた時どうすれば良いのかを各個人が考えた方が良いと私は思っている。そのため、事故当時の状況を調べられる限り調べてみたものを公開する。マスコミ発表の情報もバラバラのため錯誤があるかもしれないことをご了解願いたい。

事故当時の状況

時刻 状況
17時33分 現場の50メートル、300メートル手前地点にて「通行止め」を報せる表示機と赤色灯が作動。後に水没したが自力脱出した旅行者は「豪雨で見えなかった」と語る。
17時46分 市側は建設会社にバリケードの設置を依頼。
17時54分 現場に旅行者の車が侵入。車が水によって回転して制御不能、あっという間に腰まで水につかったという。この旅行者(夫婦、女性が運転)は消防に通報後、自力で脱出。消防に脱出したとの連絡をする。消防は脱出したとの連絡を警察へ入れる。
18時00分 大雨洪水警報発令。全職員に非常招集をかけるも30人中18人しか集まらなかった。
18時00分頃 市の委託業者2人とガソリンスタンドの店員6名が手サインで車両の誘導にあたる。
18時10分頃 ガソリンスタンドの店員が迂回誘導をしている際に現場方向へ走っていく車を目撃する。
18時15分頃 建設会社社員が現場へ到着するもバリケードの保管場所が水没。進入を阻止するバリケードを設置することができなかった。その際に市側は設置の確認を怠っている。
18時18分 被害者が母親へと連絡。母親が場所を尋ねるも「助けて、水が、水が、ワーッ、ギャー」と悲鳴を繰り返すのみ。最後に「お母さん、さよなら」と発言して電話が切れる。通話時間は1分ほど。
18時19分 通行人の男性が警察へ通報。「キグナスガソリンスタンドの橋の下に小型自動車が流されている」。しかし、通報を受けた職員は現場から1キロ離れた別の高架下で起きたワゴン車2台の水没事故の通報を5件受理していたことや、この現場付近にもガソリンスタンドがあったことから同一現場と判断する。
18時21分 被害者から警察へ通報。「車内に閉じこめられた。水が入ってきてドアが開かない」。職員が興奮している被害者を落ち着かせようとしているうちに約1分30秒で電話が切れてしまう。警察は発信位置を特定できなかった。かけなおすも電話は通じず。市内の川周辺を捜索する。
18時22分 被害者の母から消防へ通報。「娘から『さようなら』と電話があった。車ごと川の中におっこちゃったみたいだ」。消防は断片的情報のために正しい位置を把握できず、現場から4km離れた武子川に救助工作車を出動させる。
18時26分 近くの建設会社社員(バリケードの設置に向かった社員かどうかは不明)が、現場で車2台が水没しているのを発見。消防に「車が水中に入っているが連絡は入っているか」と通報。別の水没事故と混同する。
18時29分 通りすがりの女性が「車がどんどん沈んでいる。2台ありますよ、1人が乗っているようですよ」と消防に通報する。担当者は車が2台という部分を内部に伝えず。そのため、消防はこれを同17時50分頃に沈んだ旅行者の車と判断。すでに警察が現場へ向かっていると思い込み、救急出動命令を出さなかった。しかし、警察は消防から旅行者が脱出したとの連絡を受けており、その他の場所でも事故車両の通報が相次いでいたことから事故現場には出動していなかった。
18時50分頃 警察が現場へ到着。冠水現場を見つけ事故の警戒をするも水量(最高水位約2メートル)のために被害者の車には気付かず。
19時20分頃 水がひき、車内にいる被害者を発見。病院に搬送するもまもなく死亡が確認された。死亡原因は水死。
20時00分頃 市側がバリケードの未設置を知る。バリケードの設置に関しては委託契約ではなく口約束。

行政による再発防止

 以上が事故当時の時系列となる。現場は地元の人にはよく冠水することで有名な場所であり、被害者の長男も危ないことは知っていたようだ。この時系列を見る限りでは、行政にできることは情報連絡の徹底だ。

 正しく情報が処理されていれば、事故は防げていたように思える。鹿沼市の再発防止案を見る限りでは、今後はこのような事故は減ることだろう。

国民による再発防止

 では私たち国民はどうか? まず、正しい情報を通報することだ。もちろんパニックになるのは致し方ないことではあるが、情報がなければ警察も消防も何もできない。誤った情報から正しい位置を特定することは困難だ。

 次に気をつけなければいけないことは危機管理だ。雨の日に川へ行く、台風の日に田んぼの様子を見に行く、これらは自殺行為に等しい。危ない場所へは近づかない、それぐらいの危機管理能力は備えておくべきだろう。

 最後はもし車が水没したらどうするか、だ。最優先することは車ではなく自らの脱出だ。車はあとで回収できるか、命は回収できない。悠長に車を動かそうとしているとあっという間に水につかってしまう。電気系統がやられるとパワーウインドウは動かない。

 この事故もおそらく窓が開かなかったはずだ。ドアは車を取り囲んでいる水の水圧によって開かない。こうなったら内部が完全に水没し、しばらくたってからでないとドアを開けることは不可能だ。残された手段は、窓を割るしかない。

 しかし、あなたが力いっぱい殴ろうが蹴ろうが窓はそうそう割れるものではない。靴下やビニール袋に小銭を入れ、振り回して殴れば割れるとは聞くがどうだろうか? そう都合よく靴下や小銭が用意できるだろうか? そこで私は緊急脱出用のハンマーを用意することをオススメしたい。

 ハンマーと言っても釘を打つようなものではない。緊急脱出用に作られている特製のハンマーだ。このハンマーは先端がとがっており、女性や高齢者でも車の窓が割れるように設計されている。

 100円均一でも売ってはいるが、もしもの時に自分の命を預ける道具。こればかりは信頼できるメーカーの良い商品を買った方が良いだろう。いつどこでどんな事故に起こるかは誰にも分からない、普段からの備えが大切だ。

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(篠原 修司)


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