医療事故死が疑われる遺体の画像診断に用いるCTの画面=08年5月、千葉市の千葉大病院 厚労省、CTなどで遺体診断 医療事故調査で試験的実施厚生労働省は27日までに、医療事故死が疑われる患者を対象に、コンピューター断層撮影装置(CT)や磁気共鳴画像装置(MRI)を遺体の画像分析に転用して死因を解明する方法を、今秋から首都圏の大学病院などで試験的に実施することを決めた。 「死亡時画像病理診断」(Ai(エーアイ))と呼ばれ、同省研究班が2010年3月までに結果を集約。有用性を確認した上で、国が創設を目指す医療版の事故調「医療安全調査委員会」の調査に導入する方針。 死因究明の最有力手段は解剖だが、病理医や法医の不足、遺体を傷つけたくないという遺族の抵抗感などで、国内での実施率はわずか2%台。 厚労省は「画像診断で医療ミスの疑いがあるかどうか見当が付けば、遺族から解剖の同意も得やすくなり、効率的な調査が可能になる」(医療安全推進室)と期待している。 研究班の計画では、試験実施は東大病院(東京都)、千葉大病院(千葉市)など7カ所で行う。
【共同通信】
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