▽町、議会に見直し案示す
大幅な工事費増が問題になっている山口県周防大島町立大島病院新築移転計画について、町公営企業局は二十五日、規模を縮小した見直し案を町議会全員協議会に示した。当初案の六階建てを五階建てにして工事費を五十一億円から三十八億八千五百万円に圧縮している。
計画の中間報告として提示した。企業局総務部が入る予定だった六階部分をなくすことで、工事費を減額できると説明。病床数は当初計画の医療療養型六十床、一般三十九床を維持する。
工事費の25%は、七割の交付税措置がある過疎債を充当。残りの25%を合併特例債、50%を病院事業債で賄うとした。
企業局側は、見直し案を九月定例会に提案し、二〇〇九年度末の工事完了、一〇年度の利用開始を目指している。このスケジュールを踏まえ既に設計を進めているが、新山玄雄議長は「まだ議論が不十分。町全体の医療ビジョンなどを含め、さらなる協議が必要だ」と話している。
全協でも、町議から「住民にしっかり説明し、理解を得る必要がある」「建てた後の経営は大丈夫なのか」などの意見が出ていた。
新築移転は大島病院の老朽化に伴い計画された。耐震構造の強化や資材高騰などの影響で工事費が膨れることが分かり、企業局が計画の見直しを進めていた。(大村隆)
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