「脇の甘さ浮き彫り、身体検査も“ザル”　太田農水相事務所費問題」の記事詳細：イザ！

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　３人の農水相を辞任に追い込んだ「政治とカネ」問題がまた再燃した。２３００万円にのぼる“浄財”は何に使われたのか。太田誠一農水相は２６日の会見で「内訳はいずれ示す」としたが、不透明感を払拭（ふっしょく）することはできず、閣僚としての脇の甘さが浮き彫りになった。

　総務省収支公開室によると、政治資金規正法上、事務所経費（経常経費）は、人件費▽光熱費▽備品・消耗品費▽事務所費に分けられる。

　太田氏の説明では、同団体の人件費については「手伝ってくださる方への謝礼」と多少具体的に説明したが、そのほかは「秘書の議員会館、地元、自宅での支出を経費に計上した」などとあいまいなまま。

　特に、平成１７、１８年の２年間で約５５０万円が支出された事務所費について、太田氏は「家賃は支払われていない」としている。同法の施行規則で事務所費は「地代や家賃、電話使用料、切手代、修繕料など事務所の維持に通常必要なもの」と定義されており、家賃以外のどんな項目で年間平均３００万円弱の支出をしていたのかに疑惑の目が向けられている。

　同じ２年間で約７９０万円が使われた備品・消耗品費については「机やコピー機、自動車、ガソリン代」などとされる。太田氏は支出の内訳を公開するというが、「領収書のない支出もある」と明かしており、どこまで詳細に説明できるか疑問が残る。

　また、「政治とカネ」問題が浮上した昨年、多くの政治家は収支報告書を訂正したが、同団体にその形跡はなく、迅速に十分な説明ができない太田氏は、閣僚としての危機管理意識の低さを露呈した格好だ。

　一方、福田内閣改造時に、入閣対象者に対し行われたとされる“身体検査”は、「ザル」と言われても仕方がない状態。

　政治アナリストの伊藤惇夫氏は「平然と同じようなことをやりつづけていたことが理解できない。大臣就任時に意識があれば訂正しているはず。問題がないというなら、一刻も早くすべての領収書を公開すべきだ」と指摘している。

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