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ウォン安進行、1ドル=1089ウォンで悲喜交錯(下)

◆輸出好材料も期待薄

 比較的為替ヘッジに手慣れた大型輸出企業は今年上期のウォン安で大きな利益を得たが、下期以降は先行きが不透明になっている。

 現代自動車は年平均でウォン相場が10ウォン下落すると2000億ウォンの売り上げ増につながる。年初来の平均ウォン相場は昨年より約68ウォン下落したため、約1兆3600億ウォン(約1370億円)の増収効果が生まれる計算だ。

 韓国国内で部品の60-70%を調達して輸出する携帯電話メーカーもウォン安で利益を得たとみられる。自動車・電子業界はウォンがユーロや円に比べ大幅に下落したため、欧州と日本の競合メーカーに比べ大きな利益を得た。

 しかし、ウォン安が進んだ過去3カ月でこれら企業の株価は上昇するどころか下落した。現代自動車は今年5月に9万ウォンに迫っていた株価が26日時点で7万2700ウォンと19%も下落。75万ウォンをつけていたサムスン電子の株価も同じ期間に28%下落し、54万ウォンにまで落ち込んだ。

 これはウォン安が欧米など輸出市場の低迷を伴っているためだ。ハナ大投証券のソ・ドンピル研究員は「米国経済が良好な状態でドル高になれば、米国の消費が活発となり、韓国の輸出企業の業績も改善するが、現在のドル高は米国の消費とは何ら関係がないため、輸出企業にも得にはならない」と指摘した。

チョン・チョルファン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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